若い世代ほど深刻? 女性41%が「感じない」――データで見る日本の性のリアル


セックスにおけるオーガズムの頻度に、男女で大きな差があることが分かった。ドイツ発のセクシュアルウェルネスブランド「Womanizer(ウーマナイザー)」が2026年に実施した日本を含む9カ国・1,000人規模の調査で、日本における”オーガズムギャップ”の実態が浮き彫りに。(フロントロウ編集部)
そもそも「オーガズムギャップ」とは?
オーガズムギャップとは、性行為においてオーガズム(性的絶頂)に達する頻度に男女差があるという現象を指す言葉。近年、セクシュアルウェルネスの分野で注目されている概念で、その背景には身体への理解度、パートナー間のコミュニケーション、性教育の機会、文化的な要因など、さまざまな要素が関係しているとされている。
「毎回オーガズムに達する」男性33%、女性はわずか10%
ウーマナイザーが調査機関Appinioに委託し、2026年2月に日本の18歳から65歳の男女1,000名を対象に実施した調査によると、性行為で「毎回オーガズムに達する」と回答したのは男性で33%だったのに対し、女性はわずか10%。実に3倍以上の開きがある。
さらに衝撃的なのは、「オーガズムをまったく感じない」と回答した割合だ。男性の25%に対し、女性は41%にのぼった。男性は「毎回感じる」が最も高い割合を占める一方で、女性は「まったく感じない」が最多という、まさに正反対の分布を見せている。

年代別に見ると、さらに興味深い傾向が
調査結果を年代別に見ると、また違った傾向が見えてくる。女性で「毎回オーガズムに達する」と回答した割合が最も高かったのは25〜34歳で18%。他の年代と比較してやや高い数値だった。一方で、「まったく感じない」と回答する割合はどの年代でも一定程度存在しており、年齢を重ねれば解消されるという単純な話ではないことがわかる。
男性側にも注目すべきデータがある。18〜24歳の男性で「まったく感じない」と回答した割合は38%と、他の年代と比較して突出して高い。若い世代の男性にも、オーガズムに関する課題が存在していることがうかがえる。

医師が指摘する「知識不足」という根本原因
この調査結果について、富永ペインクリニック院長で医学博士の富永喜代先生は、女性の41%がオーガズムを感じていないという結果は男性と比較して高い割合だと指摘したうえで、こうした違いは単なる個人差にとどまらず、性教育や性機能への理解が十分でないことも背景にあると述べている。
富永先生によると、女性のオーガズムは快楽だけの現象ではなく、骨盤内血流の増加や自律神経反応、ホルモン分泌を伴う生理的な身体反応。しかし、女性の身体構造や性反応について体系的に学ぶ機会は必ずしも十分とは言えず、自身の身体の反応を理解できないまま”個人の問題”として抱えてしまう女性も少なくないという。
「性反応を身体機能として医学的に理解し、正しい知識を社会で共有していくことが重要」と富永先生は語っている。

オーガズムギャップは”個人の問題”ではない
今回の調査が示しているのは、オーガズムの体験は極めて個人的なものでありながら、知識や環境といった社会的な要因にも大きく影響されているという事実だ。
日本では性に関する話題はいまだタブー視されがちだが、自分自身の身体や感覚への理解を深めることは、セクシュアルウェルネスの第一歩。パートナー間のコミュニケーション、そして正しい知識へのアクセスが、このギャップを埋める鍵になるかもしれない。
※本調査は2026年2月にWomanizerが調査機関Appinioに委託し、日本、アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、スイス、スペイン、ドイツ、フランスの9カ国の18歳から65歳の男女を対象に実施したもの。日本の対象者は1,000名。












