アリアナ・グランデがトランスジェンダーの若者たちを支援するための基金「Protect & Defend Trans Youth Fund」を立ち上げたことを発表した。(フロントロウ編集部)

アリアナ・グランデがトランスジェンダーの若者たちのために基金を立ち上げ

 シンガーのアリアナ・グランデが「国際トランスジェンダー認知の日」だった3月31日、トランスジェンダーの若者たちを支援するための基金「Protect & Defend Trans Youth Fund」を立ち上げたことを発表した。

画像: アリアナ・グランデがトランスジェンダーの若者たちのために基金を立ち上げ

 この基金は、アリアナが寄付活動などを行なっている団体であるPledgeと協力して立ち上げたもので、全米各地でトランスジェンダーに差別的な法律が成立し続けているなかで、トランスジェンダーの若者たちを支援する団体に寄付するために立ち上げたものとなっている。

 「現在、アメリカの州議会において、トランジェンダーの若者たちを対象に、彼らの権利を抑制しようとする恥ずべき数百もの法案が審議されています」とアリアナは声明で述べている。「この基金は、トランスジェンダーの若者たちの権利のために活動している団体に不可欠な資金を提供するためのものです」。

 アリアナは自身でも150万ドル(約1億6,500万円)の寄付を行なうことを約束。集まった寄付金と合わせて、トランスジェンダーの若者たちを支援する18の団体に寄付するとした。

2022年に入ってからトランスジェンダーへの差別的な238の法律がアメリカで審議

 米NBCによれば、現地時間3月15日の時点で、2022年に入ってからこれまでにトランスジェンダーの人々に差別的な法律が全米で計238案も審議されているという。

画像: 2022年に入ってからトランスジェンダーへの差別的な238の法律がアメリカで審議

 現地時間3月30日には、アリゾナ州において、ジェンダー適合のためのヘルスケアへのアクセスを制限する法律と、いくつかの学校でトランスジェンダーの少女たちが自身のジェンダーと一致するスポーツに参加することを禁止する法律が可決。3月にはほかにも、オクラホマ州やユタ州でもスポーツ参加に関する同様の法律が可決。それぞれの州で、男女の身体差があらわれる前の幼稚園からスポーツ参加を禁じている。ちなみに現在、ユタ州のK-12レベル(幼稚園~高校)でプレーしているトランスジェンダーの女の子は1人で、この子に対して“競技上の優位性を持っている”という告発が挙がったことはないと米AP通信は報じている。

 そして、アメリカのジョー・バイデン大統領は国際トランスジェンダー認知の日に声明を発表。「トランスジェンダーの方々は私が知っている最も勇敢なアメリカ人たちであり、彼らのおかげで、我々の国や世界はさらに強く、鮮やかで、豊かなものになっています。あらゆる年齢のトランスジェンダーのアメリカ人たちへ、皆さんは勇敢だということを、私は皆さんに知ってもらいたい。皆さんの居場所は(ここアメリカに)あります。私が皆さんを支えます」と宣言した。(フロントロウ編集部)

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