世界の映画史に名を刻む快挙が、またひとつ更新された。イランの巨匠 ジャファル・パナヒ が放つ最新作『シンプル・アクシデント/偶然』が、5月8日に日本公開される。本作は、カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞し、さらに第98回 アカデミー賞で脚本賞と国際長編映画賞にノミネート。世界三大映画祭すべての最高賞を制覇した史上4人目という、前代未聞の偉業を成し遂げた一本である。
物語は、不当に投獄された過去を持つ男ワヒドが、ある偶然から自らの人生を奪った看守かもしれない男と再会するところから始まる。義足を引きずるその男を前に、ワヒドは怒りに突き動かされ、荒野で穴を掘り、埋めようとする。しかし男は「人違いだ」と訴える。看守の顔を知らないワヒドに芽生える疑念が、復讐を単純な暴力では終わらせない。
今回解禁された映像では、「埋めてやる」という言葉とともに、怒りが理性を飲み込んでいく瞬間が克明に映し出される。罵声、荒野、穴、そして揺らぐ確信。復讐心が暴走する過程が、ユーモアすら孕みながらも張り詰めた緊張感で描かれていく。
本作の根底にあるのは、パナヒ監督自身の投獄体験と、同じ境遇に置かれた人々の声だ。登場人物は架空でありながら、その言葉や選択は現実のイラン社会と地続きである。個人の偶然から始まる物語は、やがて国家と暴力、そして抵抗の本質へと観る者を導いていく。
https://youtu.be/-R3UFnmXafA?si=sPJpfiMPc4Vgu7gb
監督・脚本:ジャファル・パナヒ『白い風船』『チャドルと生きる』『人生タクシー』『熊は、いない』出演:ワヒド・モバシェリ、マルヤム・アフシャリ、エブラヒム・アジジ、ハディス・パクバテン、マジッド・パナヒ、モハマッド・アリ・エリヤスメール2025年/フランス・イラン・ルクセンブルグ/ペルシャ語/103分/日本語字幕:大西公子/字幕監修:ショーレ・ゴルパリアン配給:セテラ・インターナショナル/協力:ユニフランス©LesFilmsPelleas
公式Xhttps://x.com/IWJAA_JP
5月8日(金)、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下ほか全国公開















