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コーチェラ初のラテン系女性ヘッドライナー、カロル・Gが伝えた思い

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コーチェラ初のラテン系女性ヘッドライナー、カロル・Gが伝えた思い
INDIO, CALIFORNIA - APRIL 19: (FOR EDITORIAL USE ONLY) (NOT TO BE LICENSED FOR ANY STANDALONE OR SPECIAL INTEREST BOOK PUBLISHING USE CONCERNING THE COACHELLA MUSIC FESTIVAL AND/OR STAGECOACH MUSIC FESTIVAL) Karol G performs at the Coachella Stage during the 2026 Coachella Valley Music and Arts Festival at Empire Polo Club on April 19, 2026 in Indio, California. (Photo by Kevin Mazur/Getty Images for Coachella)

 コーチェラ・バレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバルにコロンビア出身のシンガー、カロル・Gが登場し、同フェス27年の歴史で初めてラテン系女性としてヘッドライナーを務めた。批評家を黙らせる圧巻のステージと、ジャスティン・ビーバーのカムバックで盛り上がった今年のコーチェラの全貌。(フロントロウ編集部)

コーチェラ史上初のラテン系女性ヘッドライナー

INDIO, CALIFORNIA – APRIL 19: (FOR EDITORIAL USE ONLY) (NOT TO BE LICENSED FOR ANY STANDALONE OR SPECIAL INTEREST BOOK PUBLISHING USE CONCERNING THE COACHELLA MUSIC FESTIVAL AND/OR STAGECOACH MUSIC FESTIVAL) Karol G performs at the Coachella Stage during the 2026 Coachella Valley Music and Arts Festival at Empire Polo Club on April 19, 2026 in Indio, California. (Photo by Kevin Mazur/Getty Images for Coachella)

 米時間4月13日、カリフォルニア州インディオで開催されたコーチェラ・フェスティバルのメインステージに、コロンビア出身のシンガー、カロル・Gが降り立った。27年の歴史で初めてラテン系女性がヘッドラインを飾る瞬間だ。米Rolling Stoneが報じた内容によれば、パフォーマンスは90分以上に及び、石の洞窟を模した4つのエリアからなる巨大ステージセットが観客を圧倒した。6回に及ぶ衣装チェンジ、振付師パリス・ゴーベルが指揮したダンスパフォーマンスで、ステージは最初から最後まで目を離せない展開が続いた。

INDIO, CALIFORNIA – APRIL 19: (FOR EDITORIAL USE ONLY) (NOT TO BE LICENSED FOR ANY STANDALONE OR SPECIAL INTEREST BOOK PUBLISHING USE CONCERNING THE COACHELLA MUSIC FESTIVAL AND/OR STAGECOACH MUSIC FESTIVAL) Karol G performs at the Coachella Stage during the 2026 Coachella Valley Music and Arts Festival at Empire Polo Club on April 19, 2026 in Indio, California. (Photo by Kevin Mazur/Getty Images for Coachella)

 ゲストも豪華だった。プエルトリコ出身のウィシンが4曲のレゲトンセットを披露したほか、ベッキー・Gがマリアッチスタイルで「Mamii」を歌い上げ、シガレッツ・アフター・セックスのグレッグ・ゴンザレスとの新曲「Después de Ti」が世界初披露された。さらに米国初の全女性プロマリアッチグループ、マリアッチ・レイナ・デ・ロス・アンヘレスも参加し、ラテン音楽の多彩な文化を一夜に凝縮して見せた。著名女性アーティストのリゾ、カミラ・カベロ、ベッキー・Gらも客席で観覧しており、この夜の歴史的な重みをさらに際立たせた。

「遅すぎる」ーカロル・Gが訴えたラテン系コミュニティへの連帯

 パフォーマンスの途中でカロル・Gはマイクを持ち、こう語りかけた。「私はコロンビア、メデジン出身のカロリナ・ヒラルドです。そして今日、私はコーチェラで初めてヘッドラインを務めるラテン系女性です…遅すぎると感じています」。会場は大きな歓声に包まれた。

INDIO, CALIFORNIA – APRIL 12: (FOR EDITORIAL USE ONLY) (NOT TO BE LICENSED FOR ANY STANDALONE OR SPECIAL INTEREST BOOK PUBLISHING USE CONCERNING THE COACHELLA MUSIC FESTIVAL AND/OR STAGECOACH MUSIC FESTIVAL) Karol G performs at the Coachella Stage during the 2026 Coachella Valley Music and Arts Festival at Empire Polo Club on April 12, 2026 in Indio, California. (Photo by Kevin Mazur/Getty Images for Coachella)

 発言の背景には、近年米国内でラテン系コミュニティが置かれている厳しい政治的状況がある。移民政策をめぐる緊張が続くなか、カロルはグロリア・エステファンの「Mi Tierra(ミ・ティエラ)」のカバーへ移る前に「最近この国で苦しんでいるラテン系の人たちのために」と力強いメッセージを届けた。27年間もの間、ラテン系女性がコーチェラのヘッドラインに立てなかったというこの現実は、エンターテインメント業界における代表性の問題を改めて浮き彫りにしており、カロルのパフォーマンスはただのコンサートを超えた宣言として受け取られた。

批評家を黙らせたビーバーのカムバックと、コーチェラ2026年の全体像

INDIO, CALIFORNIA – APRIL 11: (Exclusive Coverage) (FOR EDITORIAL USE ONLY) (NOT TO BE LICENSED FOR ANY STANDALONE OR SPECIAL INTEREST BOOK PUBLISHING USE CONCERNING THE COACHELLA MUSIC FESTIVAL AND/OR STAGECOACH MUSIC FESTIVAL) Justin Bieber performs at the Coachella Stage during the 2026 Coachella Valley Music and Arts Festival at Empire Polo Club on April 11, 2026 in Indio, California. (Photo by Kevin Mazur/Getty Images for Coachella)

 同じく今年のコーチェラのヘッドライナーを務めたのが、カナダ出身のポップスター、ジャスティン・ビーバーだ。7年ぶりとなるコーチェラ出演で、報道によると出演料はフェスティバル史上最高額にあたる1,000万ドルとされる。ウィークエンド1(米時間4月18日)のパフォーマンスは批評家の評価が真っ二つに割れ、「退屈だ」という批判的な声も少なくなかった。

 しかしウィークエンド2では批判を真正面から受け止めるかのような内容で帰ってきた。ビリー・アイリッシュ、SZA、ビッグ・ショーン、セクシー・レッド、ダイジョンという豪華5組のゲストを迎えた90分のステージで、前週の印象を覆した。とくにビリーとのデュエット中に2人が笑い出す場面はXで瞬く間に拡散し、「最高の瞬間」との声があふれた。

 今年のコーチェラはカロル・Gの歴史的ヘッドライン、ビーバーの批判からのリベンジ、そして各ステージに世界から集ったアーティストたちによって、音楽と社会的意義が交差した特別な年として記憶されるだろう。フィリピンのガールズグループ、BINIがコーチェラ史上初のフィリピン出身アクトとして出演したことも含め、今年のコーチェラはかつてなく多様な顔ぶれが揃ったフェスとなった。

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