『アバター』ネイティリは“私の顔”先住民系女優がジェームズ・キャメロン監督を提訴


映画『アバター』シリーズを巡り、ジェームズ・キャメロン監督とディズニーが提訴された。訴えを起こしたのは、先住民系女優のコリアンカ・キルヒャー。自身が14歳当時に撮影された写真が、ナヴィ族ヒロイン「ネイティリ」のデザインに利用されたと主張している。(フロントロウ編集部)
『アバター』ネイティリのモデル巡る訴訟とは
テレンス・マリック監督作『ニュー・ワールド』で若き日のポカホンタスを演じて注目を集めた女優、コリアンカ・キルヒャーは、ジェームズ・キャメロン監督やディズニーなどを相手取り、米連邦裁判所に訴訟を起こしたと英Guardianや米Reutersが報じている。
『ニュー・ワールド』は2005年公開の歴史映画で、『アバター』とは別作品である。しかし訴状によると、キャメロン監督は当時、米Los Angeles Timesに掲載されたコリアンカの写真を参考にし、『アバター』のヒロイン、ネイティリのビジュアル制作に反映させたとされている。
女優側は、自身の容貌や特徴が許可なく商業利用されたと主張。訴訟では、肖像やパブリシティ権の無断使用を巡る問題として損害賠償を求めているという。
ネイティリは、『アバター』シリーズで俳優のゾーイ・サルダナが演じる人気キャラクターであり、シリーズを象徴する存在として知られている。

未成年時の写真利用と先住民表現にも注目
今回の訴訟では、ネイティリの参考にされたとされる写真が撮影された当時、コリアンカが14歳だった点にも注目が集まっている。未成年時の写真や外見的特徴が、大規模映画作品のキャラクターデザインに利用された場合、どこまで本人の権利が守られるべきなのかという議論にもつながっている。
また、彼女が先住民系女優であることから、単なる“似ている・似ていない”を超えた問題として受け止められている面もある。
『アバター』は以前から、植民地主義や先住民文化を想起させるテーマ性について語られてきた作品であり、一部では「先住民女性の特徴がハリウッド大作に取り込まれたのではないか」という指摘も出ている。
さらに英Guardianによると、コリアンカは過去にキャメロン監督からネイティリのスケッチを贈られたと主張。その際、自身がキャラクターのインスピレーションだったことを示唆する内容が添えられていたとしている。
SNSでも議論は広がっており、「14歳の少女の顔を参考にしたなら問題ではないか」という声が上がる一方、「最終的なネイティリはゾーイ・サルダナの演技や表情が大きく反映されている」として、訴訟を慎重に見る意見も出ている。また、「映画制作では実在人物から着想を得ることも珍しくない」と、クリエイティブ表現との線引きに注目する声も見られた。
ただし、これらは現時点では訴状や各メディア報道に基づく内容であり、裁判所が事実認定したものではない。キャメロン監督側やディズニー側は、現時点で詳細なコメントを発表していない。












