アラスカ航空の女性キャビンアテンダントの機転が、ある少女を人身売買の被害から救った。
小奇麗な男性と座る少女
シアトル発サンフランシスコ行の便でキャビンアテンダントを務めたシェリア・フェドリックさんは、少女をひと目見た時から異変を察知したという。
品のある装いをした男の隣にシャワーを浴びていない様子の少女が座っているのを目撃したシェリアさんは、14~15歳くらいだったという少女について、「大変な目にあってきたって様子だったわ」と米NBCに明かしている。
2人のあまりのギャップに違和感を覚えたシェリアさんは男と少女に話しかけようとしたものの、男がそれを拒んだため、飛行機の洗面室に少女のためのメモを隠すことに。するとこれに気づいた少女がシェリアさんに自分が人身売買の被害者であることを伝えることに成功し、一緒にいた男は機長の通報によって空港に待機していた警察官に身柄を拘束された。
この事件はじつは2011年に起きたことだったものの、最近、民間の航空会社と協力して活動しているNPO団体エアライン・アンバサダーズがフライトアテンダントを対象におこなった人身売買の被害を食い止める研修で取り上げられたことで話題に。
アメリカ移民税関捜査局は2016年だけで2,000人を人身売買容疑で逮捕しており、エアライン・アンバサダーズは乗客のふるまいや身体的な特徴、同乗者との様子など細かい点に注目するようキャビンアテンダントに通達し、被害者の救出を行なっている。