日本時間27日のアカデミー賞授賞式で起きた、大賞である「作品賞」の発表ミス。一夜明けて、プレゼンターを務めた俳優の自宅前には警備員が立っている。
アカデミー賞で何が起きた?
オスカーの大トリである「作品賞」の受賞シーンで起きた発表ミス。プレゼンターである俳優のウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイが映画『ラ・ラ・ランド』の受賞を発表して同作の制作陣がステージ上で感謝のスピーチをしていたが、そのさなか、本来の勝者が『ムーンライト』だったことが明かされ、アカデミー史上類のないアクシデントが起きてしまった。
オスカーでは受賞者が書かれたカードが入った封筒の束が2セット用意され、ステージの左右に待機した2名のスタッフがプレゼンターに該当部門の封筒を渡していく仕組みとなっている。このスタッフの1人がプレゼンターのウォーレンに作品賞ではなく直前に発表された主演女優賞のカードが入っている封筒を渡してしまったのが、今回のミスの原因。
ちなみに主演女優を受賞したのは『ラ・ラ・ランド』のエマ・ストーン。ウォーレンは「『ラ・ラ・ランド』エマ・ストーン」と書かれたカードを不審に思って沈黙し、隣にいたフェイにカードを見せて確認しようとまでしたが、これを知らないフェイがそのまま「ラ・ラ・ランド」と書かれていた作品名をアナウンスしてしまったのだ。
つまりプレゼンターのウォーレンやフェイに落ち度はないのだけれど、ネット上は受賞者カードを持っていたウォーレンをネタにしたジョークであふれてしまっている。
プレゼンターの自宅前に警備員
そんな騒動を危惧してか、授賞式から一夜明けたウォーレンの自宅前には警備員の姿が。
ただ、心配をよそにウォーレンに対する世間の盛り上がりはネット上に留まっているようで、警備員はチラチラと周囲をうかがいながらも暇そうな様子だった。
ちなみに今回プレゼンターを務めたウォーレンとフェイは名作『俺たちに明日はない』で実在した強盗犯ボニー&クライドを演じた男優と女優で、公開50周年を祝うために名誉ある作品賞のプレゼンターに選ばれていた。
一緒に代表作の功績を祝うはずが、世紀のアクシデントに巻き込まれてしまったウォーレンとフェイ。2人の主演映画である名作『俺たちに明日はない』は日本でもDVDで見ることができる。