アメリカのNY市にあるセントラルパーク周辺を歩く観光馬車にとんでもない事態が起きた。現地時間の21日、仕事中の馬が突然横に倒れたのだ。これを受け、NYの動物保護団体が調査を要求しているとNew York Post紙が報じている。
動物愛護団体が抗議
事件が起こったのは、先週の火曜(2月21日)午前10時ごろ。目撃者によると、観光馬車をひいていた馬が園内にある有名レストラン「タヴァーン・オン・ザ・グリーン」の近くで、深い息をしたあと地面に突然倒れたという。
この一件を受け、馬車反対を訴える動物愛護団体NYCLASSの代表者は、「馬はただ倒れたりなんかしません。何か問題が起こったんです。市は問題の原因を突き止めて、二度と起きないようにするべきです」と主張。
さらに、「個人医師が診察を行う許可を含めて、ただちにあの馬の居場所と健康状態について調査を行うべき」ともコメントしている。
慣れない蹄鉄のせい?
問題の馬車を操縦していたクリス・エマナスは、「この仕事に就いて20年が経つけど、頻繁に起こることじゃないよ。ただ、(こういうことが)起こることもある」と言い、獣医からも許可を得ていたとNew York Postの取材に返答。また、今回の事故が起きたのは、慣れない蹄鉄(ひづめの損傷を防ぐためのもの)をつけていたせいだともコメントしている。
今回倒れた馬は、農場で8ヵ月過ごした後NYに戻ってきていたそうで、クリスは、「8ヵ月間、蹄鉄なしで農場を歩き回っていたんだ。転倒した日、彼は歩道の小さな割れ目につまずいてしまった。こういうのはよくあることだよ。彼はつまずいて倒れたけど、そんなに酷かったわけじゃない」と、今回の件について語った。
NY市警が事故の調査を行い、問題の馬は医師の診察を受けるために馬小屋へ。クリスによると、血液検査を行った結果、健康状況に異常はなかったという。
NY市では、動物愛護の観点などから、観光馬車の存続か廃止かが大きな問題となっており、NY市長のデブラシオ氏は「観光馬車の廃止」を公約としてかかげている。