日本時間の今週月曜日(1月9日)に開催され、数日経った現在でも世間を賑わしている第74回ゴールデン・グローブ賞。
美しいレッドカーペットのドレスの数々や、授賞式でのエピソードなど、今年もたくさんの話題を振りまいた同アワードで、もう1人、人々の注目を集めていたある女優がいる。
その女優とは、2014年のヒット映画『ゴーン・ガール』への出演や、現在放送中のドラマ『モーツァルト・イン・ジャングル』などで知られるイギリス人女優のローラ・カーク。
上品なパステルピンクの生地に繊細なフラワー刺繍が施されたアンドリュー・ゲン(Andrew Gn)のドレスでレッドカーペットに登場したローラは、一見、ほかの女優たちと同様に、この日のために計算しつくされた完璧なルックを披露しているだけのように見えた。
しかし、彼女の上半身にズームインしてみると…。
ワキ毛を処理しないままの状態でドレスを着こなしていた!
しかも、毛がツンツンとした「処理し忘れた」というレベルではなく、長い間伸ばしっぱなしで、もはや「ボーボー」といった状態。
これに気がついた視聴者たちの間では、すぐにネット上で様々な意見が交わされることに…。
レッドカーペットにワキ毛はアリor ナシ?
「女性はワキ毛を剃るべきか?」というテーマは、近年、フェミニズム運動が活性化するなかで重要なトピックの1つとして熱い議論が交わされてきた背景が。
過去には、1999年に行われた映画『ノッティングヒルの恋人』のロンドン・プレミアに女優のジュリア・ロバーツがワキ毛未処理の状態で堂々と登場して話題になったり、シンガーのマドンナ、マイリー・サイラスらがワキ毛ショットをインスタグラムで公開するなどして、「女性のワキ毛は美しいものとしてとらえられるべきだ」と主張してきた。
それだけに、今回のゴールデン・グローブ賞に、ローラが伸び放題のワキ毛を隠すことなく登場した件に関しても、「男性はワキ毛を剃らなくても何も言われないのに、女性はワキ毛を剃るのが当たり前だとされている社会の風潮がおかしい」とする人々からは、ローラの行動に対し肯定的な意見も。
しかし、一方では、やはり、「名誉あるアワードの場にワキ毛を処理しないで出てくるのはいただけない」、「見苦しい」とネガティブな意見も多く、ローラの元には殺害予告が寄せられるほどに…。
批判の声に対し、ローラの反応は?
ネット上の批判的な声を受け、アワードから一夜明けた火曜日、ローラは自身のインスタグラムでアワード当日のレッドカーペットでの写真を投稿し、こんな秀逸なメッセージを添えていた。
私の素晴らしいワキ毛に対して殺害予告を送らないでくれた美しいみなさん、どうもありがとう! あなたたちは最高よ。
※一部抜粋して翻訳
そして、何事も無かったかのように、その日彼女のスタイリングやメイク、ヘアを担当してくれたスタッフたちとドレスのデザイナーのアンドリュー・ゲンへの感謝の言葉を続けたローラは、その後、ワキ毛騒動に関して触れることはなかった。
以前から、フェミニスト活動に熱心で、ゴールデン・グローブ賞で着用したドレスにもさりげなくプランド・ペアレントフッド(※)を支持する目的で「Fuck Paul Ryan(ファック・ポール・ライアン)(※※)」と書かれた小さなバッジをつけていたローラ。
※ 人工妊娠中絶手術を提供しているため「女性の選択の自由を支援している」とフェミニストの間で支持されている医療施設。
※※プランド・ペアレントフッドの活動に否定的で施設への資金援助の打ち切りを発表した政治家への不支持を訴えるスローガン
自分の決断に嫌悪感をあらわにしてきた人々に対し、ネガティブな言葉を返すわけではなく、サラリとスマートに受け流した彼女の対応に世間からは称賛の声が上がっている。