国連ウィメンの親善大使を務めるなど、以前から男女平等運動をしてきたオスカー女優ナタリー・ポートマンが、ハリウッドの男女間格差を訴えた。かつて共演した俳優との間に、「賃金格差」があったという。
その俳優とは、2011年に公開されたラヴコメディ映画『抱きたいカンケイ』で共演した俳優、アシュトン・カッチャー。
ナタリーのギャラはアシュトンの3分の1以下
英Marie Clair誌のインタヴューに応じたナタリーは、「賃金格差のことは知ってたわ。それに従ってやってきた。なぜなら、ハリウッドには『相場』というものがあるから」と、格差を認めたうえで、「アシュトンの相場は『私の3倍』。業界人が『彼は3倍以上もらうべき』と話していたわ」と、共演者アシュトンとのギャラの格差を暴露した。
続けてナタリーは、「『私もそうして欲しかった』と怒っているわけではないの。たくさん貰っているし」と、自分の貰っているギャラの額には満足しているとコメントしつつも、「難しいけれど、格差があるのはクレイジーだわ」と、やはり格差には納得がいっていない様子。
さらに、「大体の職業で、男性の報酬が1ドルに対して、女性は80セント。これがハリウッドでは、私たち女性は30セントしか稼いでいないことになるの」と語り、その複雑な心境を明らかにした。
アシュトンがナタリーを支持
なお、この報道を受けアシュトンは、「ナタリー、そして、男女間の賃金格差を終わらせようと立ち上がる全ての女性を誇りに思う」と、自身のツイッターで発言。彼女の考えを支持している。
最近では、2014年に米ソニー・ピクチャーズエンタテインメントがサイバー攻撃に遭い、ハリウッドスターのギャラに関する資料などが流出。男女間の大きな賃金格差が公のものとなり、業界のみならず、世間にも大きな衝撃を与えることとなった。
たびたび問題になる、男女間の賃金格差。女性よりも男性が3倍も多く稼ぐという、ハリウッドの時代遅れな「相場」を疑問視する声は、どんどん広まっている。
Text & Photo: フロントロウ編集部(FRONTROW)/Yoko Narumi、スプラッシュ/アフロ、ニュースコム