妻のキム・カーダシアンや義理の妹にあたるケンドル&カイリー・ジェンナー姉妹、ミュージシャンのファレル、有名ファッション・エディターのカリーヌ・ロワとフェルドら、有名セレブも多数来場し、表向きは大成功したかのように見えた同コレクションのランウェイ。
しかし舞台裏ではさまざまな混乱が起き、「出席したことを心から後悔した」と発言するファッション関係者たちも…。
では、舞台裏では一体何が起きていたのか、振り返ってみよう。
混乱1:モデル・オーディションへの参加条件が問題視される
コレクションが行われる3日前にカニエのツイッターでショー当日にランウェイを歩くモデルのオーディションの開催が突如告知に。
モデル事務所と契約していない一般人でも参加できるものの、その唯一の応募条件が「複数以上の人種の血を引く人限定」と発表されたため、「こんなのフェアじゃない」、「人種差別だ!」とツイッター上で非難が殺到することに。
混乱2:オーディションが受けられない応募者も
ツイッター告知の翌日にNYのあるスタジオで行われたオーディション会場には、応募条件を満たす1,200人以上の若者が集結し、スタジオ前の路上には長蛇の列が。
参加者たちは夏の蒸し暑い気候のなか何時間も待たされたあげく、オーディションは主催者側の都合で予定終了時刻よりも1時間半ほど早く終了。結局会場の中にすら入れず、待つだけ待って帰らされた人も大勢いた。
混乱3:コレクションの開始時刻が遅れ、来場者たちが長時間待たされる
開始直前まで、会場の場所が明らかにされていなかった同コレクション。情報をかく乱するために、ゲストたちは行き先を告げられないままシャトルバスに乗せられ、1時間以上もNYのロングアイランド市内をぐるぐると巡らされるはめに。
結局マンハッタン地区を流れるイースト川の中に位置するルーズベルト島に到着すると、その後会場となる公園に入場可能となるまで、また1時間ほど待たされた。
混乱4:モデルたちがバタバタと座り込む
ショーの開始前から演出として公園の芝生の上にズラリと整列して立っていた、モデルたち。夏の暑さと直射日光に耐えきれず、「もうダメだ」と言わんばかりにふらついたり倒れるように座り込んだりするモデルが続出した。
混乱5:歩けなくなったモデルを来場者が助ける場面も
予定時刻の3時から2時間近く経ってようやくショーが開始。炎天下の中で待たされ、フラフラしながらランウェイを歩くモデルも。
ただでさえ歩くのが難しいピンヒールのブーツでうまく前に進めなくなり、参加者の男性に支えられて、やっとのことでランウェイを歩き切ったモデルもいた。
音楽配信サイトTidalでも生配信されていた、同ランウェイ。天才肌で知られるカニエが今回も奇をてらった演出を試みたばかりに、いくつものトラブルが発生し、コレクション自体ではなく、その混乱ぶりばかりが取り上げられることとなってしまった。