強い引き潮によって沖に流されてしまった男女数名が、居合わせた海水浴客たちの機転を利かせた行動によって救われた。

力を合わせて作った「人間の鎖」

 アメリカのフロリダ州にあるパナマシティ・ビーチで、強い引き潮を意味する「離岸流」によって、海水浴をしていた男女約9名が流されるという非情事態が発生。しかし、ちょうどその時海岸に居合わせたデレク・シモンズとその妻ジェシカ・シモンズの発案によって、流されてしまった人たち全員が無事に救助されたという。

 「アリが動けなくなった子供のアリを助ける時に、みんなで鎖を作って、子供を安全な場所に移動させるという習性を思い出したんだ」

 米ABCニュースにこう語ったデレクは、自分たちもアリと同じように、手を繋いで「人間の鎖」を作れば沖に流されてしまった人たちを助けられると確信したという。

画像1: ©Rosalind Beckton

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 最初は5人程度しかいなかったという「人間の鎖」だが、支援の輪は徐々に広がり、最終的には80人近い人たちがこの救助活動に参加。バケツリレーのように、沖に流されてしまった人たちを1人ずつ海岸の方に押していくかたちで、助け出すことに成功した。

 その時の光景について、デレクは「素晴らしい瞬間だったよ。人種も違えば、性別も年齢も違う人たちが、救助のために協力し合っていた」と語っている。

画像2: ©Rosalind Beckton

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 事故が発生したのは、ライフセーバーがすでにその日の業務を終えて帰宅した午後6:30以降だっため、現場に居合わせた人たちの勇気ある行動がなければ、大惨事になっていたことだろう。

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