偽の撮影現場で薬物を…
先日、イギリス出身のモデル、クロエ・エイリングが偽の撮影現場に呼び出され、誘拐されるという事件が発生。この一件により、女性を「性奴隷」として売買する闇マーケットの実態が明らかに。被害に遭ったクロエが、当時の恐怖を英Telegraph誌に語った。
事件当日、イタリアの首都ミラノで予定されていた撮影の現場に着くや否や、後ろから口をふさがれ、腕に麻酔薬のようなものを注射されて意識を失ったというクロエ。
「気が付いたら車のトランクの中にいて、手足に手錠をかけられ、口はテープのようなものでふさがれていた。息をするための小さな穴しかあいていない、カバンの中に押し込まれていたの」
意識が回復した当時の状況をこう語ったクロエは、その後ミラノから遠く離れた場所に連れて行かれ、手足を拘束された状態で、床にしかれた寝袋の上で寝ることを強いられたという。
男たちの会話から、自分が「性奴隷」として売りに出されることを知ったというクロエは、彼らが中東の国々にいる“客”に女性を売り、これまで18億円以上のお金を稼いだと話していたことを明らかにした。
「オークションで手に入れた女性に飽きたら、ほかに人にあげるのが普通らしいわ。そしてもし誰からも相手にされなくなった時は、トラのエサにされると言っていた」
それから数日間恐怖に怯える日々を送ったクロエだったが、誘拐されてから5日後になって突然、犯人の男たちから解放されることに。
クロエが解放された理由ははっきりとはわかっていないが、彼女には幼い子供がおり、「それが理由だ」と説明されたことをクロエ本人が語っている。また、容疑者の1人であるポーランド国籍の男は、クロエを英国領事館近くで解放する際にその場で逮捕されたそう。
ちなみに、国連の発表によると今回の事件のような「人身取引」よって、世界中で毎年何十億ドル以上もの不正な利益を生まれているという。