今週始まったシンガーのテイラー・スウィフトを巡るセクハラ裁判で、テイラー本人が証言台へ。

 2013年に行ったコンサートの舞台裏で、元ラジオDJのデヴィッド・ミューラーからセクハラを受けたとして訴訟を起こしている人気シンガーのテイラー・スウィフト

 裁判3日目を迎えた木曜日(8月10日)、ついにテイラー本人が証言台に立ち、事件の詳細を語った。

「彼の手はスカートの中の私の裸のお尻を…」

 テイラーは事件当日のミューラー氏がミート&グリート(※)での記念撮影中にテイラーに対して行った行為を振り返り、こう証言。

 「あれは、確実に“掴む”という動作でした。彼はとても長い間、掴んでいました。それは、私が彼の行為が意図的なものであると気づくのに十分なほどの長さでした」。

※アーティストとファンが直接会って写真撮影などを行うイベント。

 テイラーのお尻を触った覚えはないと容疑を否認するミューラー氏に対し、彼の行為は「うっかり触れてしまった」というレベルではなく、確実に意識的に行われたものだったと主張した。

画像: 法廷で証言するテイラーの様子を描いたスケッチ。

法廷で証言するテイラーの様子を描いたスケッチ。

 その後も「私が動揺し、よろめきながら体を離そうとする間も、彼の手はスカートの中の私の裸のお尻を掴んだままでした」と事細かに話したテイラー。「あれは私がそれまでに経験したことのない、とても恐ろしく、ショッキングな出来事でした」と事件直後の心境を語った。

 

ファンをがっかりさせたくなかった

 さらにテイラーは、お尻をわし掴みにされるというセクハラ行為を受けたのにも関わらず、ミューラー氏と彼の恋人女性との記念撮影を終えたあと、2人に対してお礼の言葉を述べ、何事も無かったかのようにミート&グリートを続行した理由について、順番を待っていた他のファンたちをがっかりさせたくなかったからだと回答。

 ミューラー氏側の弁護人の「(実際にセクハラ行為があったなら)一旦休憩を取ることもできたのではないですか?」との質問に、テイラーは「あなたの依頼人(ミューラー氏)は(セクハラ行為をせずに)私と普通に写真を撮ることもできたのではないですか?」と質問で返し、少々憤りをのぞかせる場面も。

画像: ミューラー氏(左)と弁護人の様子。

ミューラー氏(左)と弁護人の様子。

「人違いということはありませんか?」という確認に対しては、「彼は私のお尻を手いっぱいに掴んでいたんです。彼にやられたことは確かです。(人物確認のための)写真を見なくたって判ります。何千人の中からだって彼を判別することができます」とミューラー氏のセクハラ行為を断固として許さないという姿勢を崩さなかった。

  

世間はテイラーの毅然とした態度を評価

 この件をきっかけに職を失ったとするミューラー氏がテイラーに300万ドル(約3億3千万円)の賠償を求める訴訟を起こしているのに対し、テイラーが今回の訴訟でミューラー氏に要求しているのは、たったの1ドル。

  その理由について、「すべての女性のために闘う」、「女性がちゃんと『ノー』と言えることを示したい」と弁護人を通して説明しており、このテイラーの毅然とした姿勢には、たくさんの人々から称賛と応援の声が上がっている。

画像: 世間はテイラーの毅然とした態度を評価
画像: 裁判所の向かいのビルの窓にポストイット(メモ帳)で作られた「Free Tay!(テイラーを開放しろ!)」、「Haterz (s) Gonna Hate(言いたい奴には言わせておけ/テイラーのヒット曲『シェイク・イット・オフ』の一節を引用)」というテイラーへの応援メッセージ。

裁判所の向かいのビルの窓にポストイット(メモ帳)で作られた「Free Tay!(テイラーを開放しろ!)」、「Haterz (s) Gonna Hate(言いたい奴には言わせておけ/テイラーのヒット曲『シェイク・イット・オフ』の一節を引用)」というテイラーへの応援メッセージ。

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