アメリカである女性が「生理漏れ」を理由に会社を解雇され、問題となっている。

女性が抱える「生理漏れ」問題

 「生理漏れ」の心配、もしくは経験をしたことがある女性は多いのではないだろうか? 今、その生理漏れが原因で、会社をクビになったアメリカ人女性の話が話題になっている。

 当時、アメリカの緊急通報用(※)の連絡先である、「911」の通信指令係として勤務していたアリシア・コールマンは、社内で過去2回に渡る生理漏れを経験。

※日本では警察と消防・救急の番号が別になっているが、アメリカでは一緒。

 1度目の生理漏れを経験した際に会社のイスを汚してしまい、上司から「次に同じことがあったらクビにする」と言い渡されたというアリシア。しかしその後、2度目の生理漏れをしてしまった彼女は、前回同様イスと、今度は床のカーペットにもシミをつけてしまった。

画像: 女性が抱える「生理漏れ」問題

 ただし気をつけていても、意図せず生理漏れをしてしまうということはよくある。にもかかわらず、2度目の生理漏れを経験したあと、アリシアは「高いレベルの衛生と、清潔できちんとした身なりを保つことに失敗した」という理不尽な理由で、会社からクビを宣告された。

 この判断に納得がいかなかったアリシアは、「不当な解雇」を理由に会社を訴えることを決意。「生理現象」を理由に解雇するのは人権侵害にあたるとして、現在は「アメリカ自由人権協会(ACLU)」の協力のもと、裁判で闘いを続けている。

 「女性なら誰しも突然の生理を経験することがあると思うわ。でもそれが原因でクビになるなんて考えもしなかった。生理漏れが理由で解雇されてとても恥ずかしかった。私みたいな思いをほかの女性にはして欲しくないの。そのために私は闘うわ」

 ACLUを通して自身の想いをこう語ったアリシアは、ほとんどの女性が経験する「生理」が原因で、会社を辞めなければならないなんてことがあってはいけないと、社会への理解を訴えた。また、アリシアに協力するACLUも同様に、「生理を理由に女性社員を解雇することは、働くすべての女性に対する冒涜です」と、会社側の判断を痛烈に非難した。

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