黒いドレスに込められた思い
映画界最高峰と言われるアカデミー賞の前哨戦として現地時間1月7日に開催される、映画&ドラマ界の祭典ゴールデン・グローブ賞の授賞式。毎年、豪華な俳優&女優陣が集結することで注目の同授賞式だが、今年はその華やかな場に異変が起こる可能性があるという。
米People誌によると、同アワードにノミネートされている女優、および授賞式でプレゼンターを務める女優陣全員が「黒」のドレスを着ていく予定だというのだ。多種多様のドレスを着て、レッドカーペットで美しさを競い合うのがアワードの一種の醍醐味でもあるはずが、一体なぜ?
その理由は今年ハリウッドを騒がせた、元大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ&レイプ事件にあった。
この一件をきっかけに、多くの女優たちが過去のセクハラ被害について告白。渦中のワインスタイン氏から被害を受けたという人もいれば、業界の別の人物から同様の被害を受けたことを告白する人が相次いだ。
また、このハリウッドでの騒動は世間一般にも拡大し、SNSを通じて「Me Too(私も)」というハッシュタグを使い、セクハラ被害について告白するムーブメントも加速した。
「黒」のドレスには、そんなセクハラや性暴行の被害に苦しむ女性たちとともに「闘う」という思いが込められている。
実際に女優陣全員が「黒」のドレスを着るのかどうかは本番になってみないとわからないが、もしそうなった場合、華やかな授賞式の場が「黒」一色になるという異様な光景を目にすることになるだろう。