今年の2月上旬、ある若い女性が自分で自分の目をえぐり取るという恐ろしい事件が発生し、アメリカ全土に衝撃が走った。最近になって事件の詳細が徐々に明らかになり、女性の身元が20歳のケイリー・マットハートであったことが判明。さらに、彼女がこのような恐ろしい行動に出たのは、違法ドラッグの使用による幻覚症状が原因であったことがわかった。
ケイリーの母ケイティ・トンプソンが米People誌に語ったところによると、昨年実家を出て1人暮らしを始めた頃に違法薬物のメタンフェタミンが混入したマリファナに手を出したのをきっかけに、ケイリーは頻繁に薬物に手を出すようになったという。
母親は半年前頃から娘の異変に気づいていたそうで、事件が起きる数日前にも薬物について娘と話をしたばかりだった。しかし、母親の説得もむなしく、ケイリーは事件当日メタンフェタミンと別の薬物を一緒に接種したことによって錯乱状態に陥り、「自分の目を犠牲にしなければ天国に行けない」という妄想にかられた結果自らの手で両目をえぐり取ってしまった。
幸いすぐに病院に搬送され、適切な処置を施されたことでなんとか一命を取り留めたケイリーは、現在、順調に回復の道をたどっている。母親によると、全盲になったことで何もかも一から学ばなければいけなくなってしまったが、前向きに普通の生活に戻るために頑張っているとか。
母親は、今後ケイリーの身に起きたことを人々に話すことで、違法ドラッグの恐ろしさや事件を通して自分と娘が経験したことを人々に伝えていきたいという。