瞬きひとつで命を絶つことができる「自殺マシン」が登場したことにより、安楽死についての議論が活発化している。

瞬き1つで安楽死

 安楽死を合法化している国の1つであるオランダのアムステルダムで現地時間の4月14日に葬儀関連の見本市が開催された。

 そこで参加者を驚かせたのが、ボタン1つで命を絶つことができる「自殺マシン」。

 サルコ(Sarco)という名のこのマシンは、安楽死を推進するオーストラリア人の活動家で医者のフィリップ・ニキチが発明したもの。

画像1: Twitter/Philip Nitschke

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 カプセル内を窒素ガスで満たすことで、意識を失った状態で不快な気持ちを感じることなく安楽死させるこのマシンは、瞬きひとつで起動させることもできるという。

 この機械は、不治の病や、重度の病に苦しむ患者などの安楽死のための機械であり、これを使って世界各国での安楽死の合法化を目指すというニキチ医師。

画像2: Twitter/Philip Nitschke

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 これについて、安楽死を合法としていないイギリスを中心に、各国で安楽死や自殺ほう助の合法化について賛否両論の意見が飛び交っている。

 今回の自殺マシンが発表された見本市では、実際に機械に入って最終的にボタンを押すまでを体験できる、VRゴーグルが用意された。

 さらにニキチ医師は、この機械が完成した時には設計図をオープンソースの文書としてオンラインで公開し、自由にダウンロードできるようにすることも明かしている。

画像3: Twitter/Philip Nitschke

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 しかし、設計図が自由にダウンロードできるということは、マシンが本来の目的とは違う用途で悪用されたり、チェックや管理の不足した環境で使われたりする心配が出てくる。

 ニキチ医師の発明が完成するまでには、安楽死という問題のほかにも、議論しなければいけない課題はたくさんあるだろう。

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