2016年に全米を騒がせたレイプ事件を起こした加害者の「主張」に批判が殺到している。
2016年に酒に酔って意識を失っていた女子大生をレイプした罪で、禁錮6ヵ月の有罪判決（※）を受けた米名門スタンフォード大学の元学生ブロック・ターナーが判決への不服を申し立て、再び裁判に発展している件で、弁護士が彼の証言をもとに「女性器に性的な刺激を与えただけで、実際に挿入はしていない」「お互いに服を着た状態の“安全なセックス”だった」と主張。
※加害者はすでに刑期を終えており、刑務所で模範的に過ごしていたとして、3ヵ月ほどで出所した。
性行為の有無に関する真偽はともかくとして、相手の同意を得ずに性的刺激を与えても「挿入していなければレイプにはあたらない」という、加害者側の認識そのものに批判が集まっている。
この事件で被害を受けた女性は、少なくとも3時間ほど意識がなかったと伝えられており、発見時、性器に擦過傷、裂傷、そして泥が付着した状態であったことが前回の裁判の記録から明らかになっている。
また、卑劣な犯行の手口に加え、事件がアメリカで今社会問題となっている典型的なキャンパスレイプだったことや、禁錮6ヵ月という寛大な判決を受けたことへの憤りから、レイプ事件の例として教科書に顔写真が掲載されるなど、事件後も加害者のブロックに対する世間の風当たりは強い。
そのため、今回の裁判での「主張」はそんな世間からの心証をさらに悪化させている。（フロントロウ編集部）
