アメリカのファッション誌にとって一番大事な号と言われているのが9月号。そして各誌出版する9月号のなかでも一番注目されるのが、やはりファッション業界にて大きな影響力を持つ米Vogue。 そのため米Vogueの9月号の表紙を飾るセレブは毎年注目度の高さで、これまで、レディー・ガガやケイト・モスなど名だたるセレブが表紙を飾ってきた。
そんななか、今年9月号の表紙を飾ったのはシンガーのビヨンセ。彼女が米Vogue誌の9月号の表紙を飾るのは、2015年以来2回目。ビヨンセが9月号になることは、正式発表前から話題になっていた。
今回インタビューでも子供のことや妊娠中に起こったことなど、様々なことを語っており、話題を呼んでいる。そんなビヨンセは、今回の9月号で米Vogueの歴史に残るあることを果たした。
ビヨンセが作り出した歴史とは?
米Vogueは今年で126年目という長い歴史を持つファッション誌。ところが、その126年間、誰一人として表紙に黒人のカメラマンを使ったことがなかった。そして今回ビヨンセの9月号の表紙の撮影で、はじめて黒人カメラマンのタイラー・ミッチェルを起用。
タイラーはブルックリンを拠点として活動する23歳のカメラマン兼フィルムメーカー。まだ若いとはいえ過去にはMarc JacobsやGivenchy、そしてNikeなどの有名ブランドとも仕事をしている将来有望なアーティスト。
本来であれば米Vogueの名物編集長であるアナ・ウィンターが雑誌のすべての決定権を持つが、今回の9月号ではビヨンセが表紙をはじめ、ページの中の写真やそのキャプションも完全に決められるような契約を交わしたと言われている。そのため、タイラーの起用についてもビヨンセ本人の意思が反映された形となった。さらにビヨンセは9月号のインタビューで「私にとって若いアーティストの扉を開けるのを手伝うことは大切なこと」と、文化や社会的にファッション業界への参入に壁がある黒人の若いアーティストの扉を開くことの重要性についてコメントしている。
また今回英Vogueでは、9月号の表紙にはリアーナを起用。実はこれも歴史的快挙で、英Vogueにとって9月号に黒人を起用するのははじめてのこと。
ちなみにビヨンセのVogueの表紙にはキム・カーダシアン、ゼンデイヤ、パリス・ヒルトン、アシュリー・グラハムなど、そうそうたるメンツがインスタグラムの投稿にいいねを押し、祝福した。(フロントロウ編集部)