テニスの全米オープンで、ある女性選手がコート上で着替えをしたところ主審から“規律違反”を通告された件が、「男女差別だ」として物議を醸している。

男性はOKなのに女性はNG?

 米ニューヨークで開催されている全米オープンで、着ていたシャツがうしろまえ逆であることに気づいたフランスのアリーゼ・コルネ選手が、コート上でシャツを脱いで“着直した”ところ、「スポーツ選手らしくない行為」と見なされて主審から規律違反を通告された。

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 しかし、コート上で着替えをしたり、裸体を晒したりするのは男性選手のあいだではよくある話。

 たとえば、かつての世界ランキング1位で現在も現役選手として活躍を続けるノバク・ジョコビッチは、下の写真のように半裸の状態でベンチに座っていても注意を受けたり、ペナルティを科されたりしたことはない。

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 そのため、今回の違反通告が下されるや否や、各方面から全米テニス協会に対する批判が殺到。

 元世界ランキング1位のテニスプレーヤー、アンディ・マリーの母ジュディ・マリーが自身のツイッターで「男性選手はコート上で着替えをすることが許されているのに」と憤りのコメントを投稿すると、それに続くように女子テニス協会(通称WTA)も「アリーゼ・コルネ選手に対する違反通告は不公平なもので、彼女は何も間違ったことはしていない」と擁護する声明文を発表した。

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 その後、事態の重さを察知した全米テニス協会はすぐさま公式声明を発表。アリーゼに対する違反通告を「遺憾」としたうえで、今後は「選手に用意されたベンチに座っている場合は、すべての選手がそこで着替えることを許可する」「コートのそばにあるプライベートな空間が利用できる場合は、女性選手もそこでシャツを着替えても構わない」とした。(フロントロウ編集部)

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