広告にアジア系の人たちが起用されていないことに違和感
米テキサス州在住のある大学生が、大手ファストフードチェーン店「マクドナルド」の店内に友人と仕掛けたイタズラが話題になっている。
マクドナルドの店内で食事をしていた際、店のなかにあった広告にアジア系の人たちが起用されていないことに違和感を覚えた男性は、自身と同じくアジア系の友人男性を誘って、自主制作の「なんちゃって広告」を作ることを計画。
さっそくマクドナルドの商品を食べ歩きする“それっぽい”自分たちの写真を撮影し、約1万円かけてポスターを作ると、後日マクドナルドの店員に変装して、空いていた店内の壁にこっそりとその偽物のポスターを貼った。
i noticed there was a blank wall at mcdonald’s so i decided to make this fake poster of me and my friend. It’s now been 51 days since i hung it up. pic.twitter.com/5OTf5aR4vm
— JΞVH M (@Jevholution) 2018年9月3日
1人でも多くの人たちがアジア系の存在に目を向けてくれることを目的としておこなったイタズラだが、もちろん2人ともすぐに見つかって撤去される覚悟をしていた。ところが、今年の7月半ばに貼ったポスターは、9月に入ってもはがされる気配はなく、結局、51日間もそのままの状態で店内の壁に。
そのことに驚いた男性がツイッターで事情を説明する投稿をしたところ、瞬く間に世界中に拡散。その結果、マクドナルドにもこのイタズラのことが伝わり、同社の広報が「私たちは彼らのクリエイティビティを称賛します」とコメントを出すまでの事態に。
アメリカでは今、オールアジア系キャストのハリウッド映画『クレイジー・リッチ!』が異例の大ヒットを記録するなど、これまでマイノリティとして陰に隠れていたアジア系の存在に、徐々にではあるが光が当たり始めている。今回の一件を受けて、マクドナルドの広告に変化が表れるのかどうかにも注目したい。(フロントロウ編集部)