チャーリーXCX、1年ぶり念願の来日
テイラー・スウィフトの「レピュテーション・ツアー」は、先日、日本での2日間の公演を終え、6か月に及ぶワールドツアーがついに幕を閉じた。
全世界を魅了したテイラーのコンサートにサポートアクトとして約半年間同行したチャーリーXCXが、フロントロウ編集部にツアーの感想や久しぶりの来日について語ってくれた。
約1年ぶりの来日となったチャーリー。2017年は、サマーソニックでパフォーマンスするはずも、体調不調のため、出演中止を余儀なくされたチャーリーは、当時を振り返り「まじで最悪だった!ホテルから1歩も出られなかったくらい体調が悪かったの。本当に残念だったわ。だって、サマソニでパフォーマンスするのすっごく楽しみにしていたし、日本に来たのにどこにも行けなかったのは本当に残念だった」と、後悔の念にかられる言葉を口にした。
そんな苦い思い出から1年が経ち、今回のチャーリーは、表舞台を離れていたテイラー・スウィフトの復帰後初となるワールドツアーのために来日。
本日スタートするテイラー・スウィフトの公演でサポートアクトを務めるチャーリーXCXから直前メッセージ
— フロントロウ編集部 (@frontrowjp) 2018年11月20日
「ハーイみんなチャーリーXCXだよ。フロントロウありがとう。日本のみんな大好きだよ!また日本に戻って来られるのが待ちきれないわ。ピース✌️」 pic.twitter.com/FGYHnaR9TU
来日公演の直前には、「日本でのステージやパフォーマンスは、とてもユニークで確実に他国とは異なると思うけど、すごく楽しみ」と語っていたチャーリー。
そんなステージでは、チャーリーが映画『きっと、星のせいじゃない。』の曲「Boom Clap」や、イケメンセレブがMVに登場して話題となった「Boys」を熱唱。
「ブリトニー・スピアーズとスパイスガールに憧れてたから、その時代に捧げた曲」だという大ヒット中のトロイ・シヴァンとのコラボ曲「1999」も披露した。
「アイシテマス、トウキョウ」と日本語を披露したチャーリーは、1曲1曲歌い終わる度に「アリガトウ」という謙虚な姿を見せ、最後には歌詞に「東京」という言葉が出てくる、イギー・アゼリアとのコラボ曲「ファンシー」で締めくくり、テイラーが登場する前から会場を大いに盛り上げた。
テイラーが登場したステージでも、チャーリーは「シェイク・イット・オフ」で再び登場し、最後にはテイラーとハグ。ラストステージを存分に楽しんだ。
「日本のファンはスーパークール」
大盛況で幕を閉じたテイラーのワールドツアー。チャーリーは、 「テイラーはスイートだし、すごく協力的で、ずっと私を気遣ってくれる」「テイラーのステージは本当にすごいと思う。あと観客のみんなが歌詞を知ってくれているのもすごいよ。終わっちゃうのが悲しい」と振り返った。
そんなツアーの最終地点が日本で行われたことについて「5月からツアーが始まってテイラーとステージに立って、世界中を旅していたから終わっちゃうと思うと変な気持ちだけど、日本のファンはスーパークールだから日本でファイナルを迎えることについてはハッピーよ」と喜びを語った。
さらにチャーリーは、公演の合間に原宿や渋谷を歩き回ることが出来たといい、前回の来日では観光できなかったことを踏まえて、「日本のカルチャーは本当に美しい。日本はすべてに思いやりを感じるの。なんて言っていいかわからないけど…、街を大切にしているというか。美しくて繊細な文化があると思うの。すごく居心地がいいし、ロンドンとは大違い(笑)」と、日本を満喫したと語ってくれた。
テイラーの公演の「スゴイところ」
レピュテーション・ツアーでは、テイラーはチャーリーXCXとカミラ・カベロをサポートアクタ―に選ぶなど、女性を意識した公演になった。
ステージの上でも、テイラーはあえて女性ダンサーや女性演奏者たちをひとりひとり名前で紹介するシーンが印象的だった。
テイラーの フェミニストとしての一面が見られた今回のツアーについて、チャーリーはその「スゴさ」を熱弁した。
「テイラーがサポートアクトにすべて女性アーティストを選んだことはスゴイことだと思うの。とくに、今でも音楽フェスでラインナップに女性アーティストが少なかったりする。だからこそテイラーが積極的に女性アーティストを選んだり、他の女性アーティストのためにプラットフォームを与えてくれることは素晴らしいこと」と、女性アーティストだけをサポートアクトとして選んだテイラーの決断が、音楽業界でいかに珍しいかを示した。
そしてチャーリーは、自身の思うフェミニズムの実現について、「他のアーティストに比べてフェミニストとして発言しているかっていうと、そうでもないかもしれない。私の曲はパーティーソングばっかりだし(笑)でも、私自身はフェミニストだし、政治的な事柄にとても関心を持っている。だからこそ、女性でいることはパワフルなことだと思うし、平等であることはとてもパワフルなことだと思っているの。そしてそれを声に出すアーティストも多い。テイラーのようにね。でもまだまだやるべきことはたくさんあると思っている」と語った。
こうした流れが広がるなか、日本は欧米諸国に比べるとフェミニズムがまだまだ小さなムーブメントでしかないことを受けて、チャーリーは「第三者としての意見だけど、日本のアニメとかを見て思ったのは、女性が…、まだ、時々、財産のように扱われている気がするの」と、言葉を選びながら述べ、「私たちの業界でも同じだと思う。MVとかでね。セクシーでいることも良いことだから複雑なんだけど、いつでもどこでも、無意識のうちに女性がセクシャルな目線で描かれてしまうことがある。でも今の時代だからこそ、セクシーの定義は自分で決めていいし、いろんな形のフェミニストがいてもいいと思う」と、自論を熱く展開した。
フェミニストとして熱く語ってくれたチャーリー。テイラーのツアーが終わり、今度はソロとして活動の場を広げていきたいという彼女の今後に期待したい!(フロントロウ編集部)
CHARLI XCX & TROYE SIVAN / チャーリーXCX & トロイ・シヴァン
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