映画編
『アリー/スター誕生』
映画初主演となったレディー・ガガの演技と、ブラッドリー・クーパーの歌声が話題になり、世界興収が400億円を突破している2018年のメガヒット作『アリー/スター誕生』。歌手アリーがスターダムに駆け上がる物語の4度目のリメイクである同作は、作品賞(ドラマ部門)、監督賞、主演男優賞(ドラマ部門)、主演女優賞(ドラマ部門)、主題歌賞と、ドラマ部門最多の5部門にノミネートされており、ゴールデン・グローブ賞5冠に輝いた1976年版『アリー/スター誕生』に並ぶのではと期待されている。
『グリーンブック』
ミュージカル・コメディ部門の注目株は、年始の授賞式シーズンの前哨戦と言われるトロント国際映画祭で最高賞となる観客賞を受賞した『グリーンブック』。インテリで人気黒人ピアニストのドンと、彼の用心棒兼ドライバーを務めることになった学がない白人トニーの友情をコメディタッチで描いた映画は、黒人と白人の立場が逆転した設定で人種について問いかける、実話をもとにしたこのヒューマンドラマ。作品賞(ミュージカル・コメディ部門)、主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)、助演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)、監督賞、脚本賞の5部門にノミネートされている。
『クレイジー・リッチ!』
ラブコメ映画『クレイジー・リッチ!』は観客からの人気が非常に高いため、ミュージカル・コメディ部門のダークホースと言われている作品。彼氏が実はスーパー富豪だったことから巻き起こる恋のトラブルを描いた同作は、メインキャストが全員アジア系俳優で占められ、アジア人版『ブラックパンサー』とも言われている。ハリウッドでアジア系俳優ブームを巻き起こした同作。受賞してもしなくても、アワード当日には映画でブレイクしたアジア系キャストに注目が集まること間違いなし。
ドラマ編
『ボディガード -守るべきもの-』
PTSDを患う元軍人のデヴィッド・バッドが、自分のPTSDの原因となったアフガン侵攻を推し進めた内務大臣ジュリア・モンタギューの警護を任されたことで始まる負のスパイラルを描いた政治サスペンス。見るものを引きずり込む作風で、2002年に計測が始まって以降イギリスで最も視聴された空前の大ヒット作は、作品賞(ドラマ)と主演男優賞(ドラマ)のダブル受賞を達成なるか?
『Pose/ポーズ』
『glee/グリー』のライアン・マーフィーがプロデュースする『Pose』は、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされた作品史上、最も多くのトランスジェンダーの俳優が出演している作品。シリーズレギュラーを務める5人のトランスジェンダー女優をはじめ、ハリウッドの人気ドラマとしてはかつてない数のLGBT+の俳優を起用している。1980年代のニューヨークのダンスシーンを舞台に友情や家族愛を華やかに描き、ドラマ部門の作品賞と主演男優賞にノミネート中。
『ホームカミング』
ゴールデン・グローブ賞コメディ・ミュージカル部門で3回の受賞を果たしているAmazon。ジュリア・ロバーツを起用したこのサイコロジカルスリラー作で、ドラマ部門初受賞なるか?ハリウッドの授賞式でストリーミングサービスの存在感が強まっている今、ぜひ注目しておきたい作品。全10話のドラマでは、ジュリアが、軍人を普通の生活に戻す手助けをする施設の本当の秘密に気づき始める元スタッフを緊迫感たっぷりに演じる。
2019年(第76回)ゴールデン・グローブ賞のノミネーションはコチラからチェック。受賞者は日本時間の1月7日に発表される。(フロントロウ 編集部)