2月25日に開催される第91回アカデミー賞授賞式といえば、ホストに決定していた俳優のケヴィン・ハートが、過去のホモフォビア(※)的なツイートが批判を浴びたことが原因で出演を辞退して以来、司会者が未だに決定していないことで波紋を呼んでいる。
※同性愛者に対する偏見や恐怖感、嫌悪感、拒絶を示す、LGBT+コミュニティに否定的な価値観や感情を持つこと。
今年は単独司会者を立てず、複数のセレブがセグメントごとに進行を行なうという異例の形で授賞式が行われる可能性が高いと米Varietyほか複数のメディアが報じるなか、アカデミー賞の主催者たちが、マーベル映画『アベンジャーズ』シリーズに出演するキャストたちに授賞式のステージに立って欲しいと打診していることが米The Hollywood Reporterの報道で明らかになった。
じつは過去にも、『アベンジャーズ』シリーズのキャストたちが、アカデミー賞の舞台で共演を果たしたことがある。
2013年の授賞式には、シリーズ1作目『アベンジャーズ』のヒットを受け、アイアンマン役のロバート・ダウニー・Jr.、キャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンス、ハルク役のマーク・ラファロ、ホークアイ役のジェレミー・レナ―、そしてニック・フューリー役のサミュエル・L・ジャクソンがそろって登壇し、大歓声を浴びた。
シリーズが世界規模の一大フランチャイズに成長した今、もしまた豪華キャストたちが一堂に会するとしたら、こんな豪華なことはなく、視聴率も跳ね上がることは間違いない。
マーベルファンにとってはまるで夢のようなプランだが、このプランが実現する可能性は、じつは、かなり高い。
その理由は、今年のアカデミー賞を独占放送する米テレビ局ABCも、『アベンジャーズ』シリーズの制作を行なうマーベル・スタジオも、いずれもディズニーの傘下だから。
この“『アベンジャーズ』大集結プラン”は、もしも実現した場合、たくさんの有名セレブを招いてアワードを盛り上げたいアカデミー側にとっても、高視聴率を出したいABCにとっても、そして4月26日にシリーズ4作目となる最新作『アベンジャーズ:エンドゲーム』の公開を予定しており、大々的にプロモーションを行ないたいマーベルにとっても、願ったり叶ったりな展開となる。
現時点では、アカデミー側が打診したという情報が伝えられているだけではあるものの、The Hollywood Reporterは、『アベンジャーズ』シリーズのキャストたちが、“お楽しみ”をアカデミー賞にとっておくために、1月6日に行なわれたゴールデン・グローブ賞への参加を控えて欲しいとアカデミーから依頼されたという関係者の証言も報じている。
ゴールデン・グローブ賞の授賞式には、確かに、映画の部ドラマ部門の作品賞や作曲賞にノミネートされた『ブラック・パンサー』のキャストたち以外のマーベル映画出演者は出席していなかったが、これはアカデミー賞での『アベンジャーズ』大集結の予兆となるか…? 今後の正式発表から目が離せない。 (フロントロウ編集部)