今年で91回目となる映画の祭典アカデミー賞。先日発表された各ノミネーションの結果、ノミネートされた作品で、LGBTQの要素が含まれたものが、今までで最多であることが分かった。
作品賞に今年ノミネートされた『アリー/ スター誕生』、『ブラック・クランズマン』、『ブラックパンサー』、『ボヘミアン・ラプソディ』、『女王陛下のお気に入り』、『グリーンブック』、『ROMA/ローマ』、『バイス』の8作品のうち、なんと4作品にLGBTQの要素が含まれている。
『ボヘミアン・ラプソディ』
ロックバンドのクイーンの軌跡を描き、日本でも大ヒットしたこちらの作品。ボーカルのフレディ・マーキュリーが自身のセクシャリティに苦悩するシーンなど、作中でもフレディの恋愛に関するシーンが多くあった。
『女王陛下のお気に入り』
18世紀初頭のイギリスを舞台に、女王アンの寵愛や権力を得ようと、側近のサラ(レイチェル・ワイズ)とそのいとこアビゲイル(エマ・ストーン)が激しく対立し、3人の女性の間で愛と思惑が交錯する歴史ドラマ。日本では2月15日公開。
『グリーンブック』
実在の黒人ジャズピアニスト、ドン・シャーリー(マハーシャラ・アリ)とその運転手のトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)の心の交流を描いたコメディドラマ映画。ドン・シャーリーは存命中に自身のセクシャリティについて言及することはなかったが、同性愛者であったと言われている。日本では3月1日公開。
『バイス』
アメリカ元副大統領のディック・チェイニーを様々な角度から描く伝記映画。ディック・チェイニーの娘であるメアリー・チェイニーは同性愛者であり、親子関係を通してディックの政治家としての姿勢にも影響を与えた。日本では4月5日公開。
作中でのLGBTQ要素の大小にかかわらず、映画という人々の関心が高いものの中に多様性が存在することで、世界に良い効果をもたらしてくれることが期待できる。注目のアカデミー賞授賞式は、現地時間2月24日に開催予定。(フロントロウ編集部)