2019年第61回グラミー賞授賞式が日本時間11日に行なわれ、その多様性に富んだパフォーマンスやゲストが呼ばれたことが話題になった。
その中でも特に話題になっているのが、黒人ラッパーのチャイルディッシュ・ガンビーノ。彼のシングル曲「ディス・イズ・アメリカ」が、ヒップホップ楽曲として史上初の、主要部門の2つである年間最優秀レコード賞と年間最優秀楽曲賞を受賞した。
その過激なミュージックビデオで「これがアメリカ(ディス・イズ・アメリカ)」とシンプルに銃社会や人種差別に警鐘を鳴らし、発表時から称賛されたこの作品。ドナルド・グローヴァーの名で俳優活動も行なっているチャイルディッシュは、チャイルディッシュとしての活動からは2018年をもって終了しているにもかかわらずの受賞になり、引退してもなおその存在感を見せつけた。
また、カーディ・Bが女性ソロアーティストとして初めて、最優秀ヒップホップアルバム賞を受賞。カーディは、受賞したアルバム『インベージョン・オブ・プライバシー』の制作時に妊娠が発覚した娘のカルチャーちゃんに「ありがとうと言いたい」と、受賞スピーチで涙ながらに話した。
チャイルディッシュはラッパーとして初、カーディは女性として初と、マイノリティの「初快挙」が目立った2019年グラミー賞。ヒップホップ界の盛り上がりが、60年以上のグラミー賞の歴史に変化を作った。(フロントロウ編集部)