フランス・パリで行なわれたファッションウィークで、カール・ラガーフェルドが生前に手がけた最後のコレクションとなるシャネル(CHANEL)の最新コレクションが発表された。
これまでカールがいくつもの壮大な世界観を表現してきた会場のグラン・パレに登場したのは、“ウィンター・ワンダーランド”をテーマにした雪山に囲まれたスノーリゾート。
チェックや千鳥格子柄を組み合わせたメンズライクなオーバーサイズシルエットのスーツや、雪をイメージしたふんわりとしたモヘア素材のニットやフェザーを使った丸みのあるスカート、北欧風のノルディック柄のニットドレス、雪景色に生えるビビッドカラーのスポーティーなワークウェアなど、カールの遊び心や力強い女性像への敬愛を感じるアイテムの数々を身に着けたモデルたちが、人工雪が降り積もったランウェイを歩いた。
出演モデルの中には、カールがミューズとして寵愛していたカーラ・デルヴィーニュやカイア・ガーバーや生前カールと深い交流があった女優のペネロペ・クルスの姿も。
さらにフロントロウには米VOGUE誌の編集長アナ・ウィンターのほか、元祖スーパーモデルのクラウディア・シファーやナオミ・キャンベル、女優のクリステン・スチュワート、やアシュレイ・ベンソン、シンガーのジャネール・モネイ、日本からは女優の小松菜奈の姿があった。
ショーの冒頭ではカールの安らかな眠りを祈る黙祷が捧げられ、カールがシャネルという老舗メゾンのクリエイティブディレクターに就任した当初を回想する音声が公開された。
フィナーレでは、デヴィッド・ボウイの名曲「ヒーロー」にのせて、モデルたちがランウェイに総出演。笑顔でランウェイを歩いたものの、なかには感極まって涙を流すモデルも。会場はスタンディングオベーションに包まれ、たくさんの人々がさまざまな想いを胸にカールの有終の美を称えた。(フロントロウ編集部)