サウジアラビア・ジッダのキング・アブドゥルアズィーズ国際空港から飛び立った、マレーシア・クアラルンプール行きの飛行機に乗り込んだある母親は、離陸直後、うっかり自身の赤ちゃんを空港に忘れてきてしまったことに気づいた。
「そんなことってあり得るの?」と思わず耳を疑ってしまいそうな出来事だが、この母親の「どうか空港に戻って欲しい」という訴えに応えるため、同航空機の機長であるパイロットが、空港の管制塔に連絡を取り、引き返すための許可を仰ぐ無線による音声がSNS上で公開されて話題となっている。
管制官とのやり取りの中で、機長は「乗客の1人が空港の待合所に赤ちゃんを忘れてきてしまったようなんです」、「神の名のもとに、引きかえしても良いですか? ダメでしょうか?」と交渉。
何とか母親と赤ちゃんを無事再会させてあげたいという、機長の熱意が通じ、飛行機は一旦、出発した空港へと後戻りすることに。引き返しを許可した管制官は、「オーケー、戻ってきてください。こんなことは初めてです!」とコメントしていた。
その後、母親が無事赤ちゃんと再会することができたのか、ほかの乗客からクレームはなかったのかなどに関する情報は伝えられていないものの、この機長の人情あふれる決断には多くの人々から感心と称賛の声が上がっている。(フロントロウ編集部)