日本での興行成績が100億円を突破し、世界中でも大ヒットを記録してきた大ヒット映画『ボヘミアン・ラプソディ』。ロックバンド、クイーンの誕生から、1985年の伝説のパフォーマンス「ライブ・エイド」に至るまでのフレディ・マーキュリーの生涯が描かれている。
クイーンファンのみならず、多くの人々を魅了してきた同作品が、先日ついに中国で公開された。中国といえば、政府による映画へのセンサーシップ(検閲)が厳しいことで知られており、世界中でヒットを飛ばし社会現象ともなった『ボヘミアン・ラプソディ』も例外ではないよう。
中国では“abnormal sexual behavior(異常な性行為)”として、テレビ番組や映画のなかでの同性愛はとくに厳しく検閲がかけられる。劇中では、フレディのセクシュリティにも触れているため、いくつかのシーンがカットされることとなってしまった。
こちらのセンサーシップでカットされることとなった、いくつかのシーンを米CNNが紹介している。男性同士のキスシーンはもちろんのこと、誰かが「ゲイ」というワードを口にするシーンもカット。フレディが、恋人メアリー・オースティンに自身のセクシュアリティを告白するシーンも中国版の劇中には登場しない。
また、フレディとその生涯のパートナーであったジム・ハットンのキスシーン、楽曲「ブレイク・フリー (自由への旅立ち)」のMV撮影のためにメンバーが女装するシーンもすべてカットされているという。
同性愛の要素があるシーンはことごとくカットされているということだが、フレディが自分の家族の前でジム・ハットンと手をつなぐシーンはカットされず残されているという。(フロントロウ編集部)