デビュー作監督を瞬殺
映画『ダークナイト』のジョーカー役の熱演で知られる俳優のヒース・レジャー。オーストラリア出身の彼がハリウッドデビューした作品といえば、1999年3月31日に全米公開された学園映画『ヒース・レジャーの恋のからさわぎ(10 Things I Hate About You)』。
当時20歳のヒースと17歳のジュリア・スタイルズが恋の駆け引きを演じて絶妙な化学反応を起こした同作は、2019年でなんと20年の時が経つ。
今もなお愛され続ける『ヒース・レジャーの恋のからさわぎ』の節目を記念して、同作でメガホンを取ったジル・ジュンガー監督が、米The New York Timesのインタビューで、今は亡きヒースとの思い出を振り返った。
「男を抱くなら彼しかいない」
映画のオーディションに、ホワイトのスーツにブラックのシャツという服装でやってきたというヒース。周りに比べて格段に正装しているヒースを見て、「彼が文字を読めるなら彼を起用する」と思ったというジル監督。
「彼からはエネルギーや色気が溢れていた。ヒースのオーディションは最初のページだけで終わった」と語ったジル監督いわく、監督がヒースの魅力にすぐに引き込まれたため、台本読みを続ける必要性が感じられず、オーディションはすぐ終わったという。
「ヒースはオーディションがあまりにも早く終わったから、失敗した顔をして緊張しているようだった。だから僕は『そうじゃないよ。君は才能に溢れた役者で、ここに来てくれて感謝している』と言ったんだ」と、当時の鮮明な思い出を振り返った。
「(ヒースが出ていった)扉が閉まった瞬間に、審査員の女性に『みなさん、男性を抱きたいと思ったことは一度もないけど、もし僕が男を抱くなら彼しかいない。今すぐ彼を起用してください』と言ったのさ」と話すように、ヒースは、駆け出しの頃からすでに映画監督を瞬殺で惚れさせるほどの魅力とオーラを兼ね備えていた。(フロントロウ編集部)