コカイン中毒になるまで
長年、中毒だったコカインの使用をやめてから約1年が経過した一般人男性、イアン・ヒギンソン(44)が、10代後半から、約25年間にわたって使用を続けていたコカインを断つきっかけとなった出来事について英Manchester Evening Newsに語った。
コカインに手を出し始めてすぐ、ある航空会社の客室乗務員として働くことになったイアンは、南米諸国へ行くフライトのたびに、薬物が手に入りやすいジャマイカあたりで安く薬を仕入れるように。
そうこうしているうちに、完全に“コカイン中毒”となったイアンは、薬を買うために必要な資金を調達するため、休みの日もクラブやバーの用心棒としてせっせと働き、“お金を稼いではドラッグに使う”という日々を送っていた。
その後、転職をしてオフィス勤務になってもドラッグ中心の生活は変わらなかったそうで、イアンいわく「日中は普通に仕事をして、家に帰ったらコカインを鼻から吸うという日々が当たり前になっていた」といい、仕事が変わって給料が上がったことで、以前にも増してコカインに手を出すようになったという。
病院で衝撃の事実が発覚
自分でも「歯止めがきかない状態だった」というイアンだが、コカインを常用するようになってから20年近く経った頃に、体の一部にある異変が表れ始めた…。
「鼻をかむたびに肉塊が出てくるようになった。自分でも気味が悪かったし、ものすごい激痛だった。そして、それを止めるためにもっとコカインを吸った」
コカインで症状が改善されるわけがないが、そのあいだにも鼻の“腐食”はどんどん進み、結局、病院のお世話になることに。そこで二度の生体検査を行なった結果、ついにその原因が判明した。なんとイアンは「コカインアレルギー」だったのだ。
つまりイアンは、アレルギー反応によってダメージを受けた鼻にさらにコカインを使用し、知らず知らずのうちに症状を悪化させていたということになる。
鼻に大きな傷を負うことになったが、この出来事がきっかけでコカイン断ちをする決意をしたイアンは、何度か成功と失敗を繰り返したのち、昨年6月から約1年近くコカインなしの生活を続けている。
イアンのフェイスブック(Facebook)の投稿。コカイン使用によって腐食した鼻の写真と、体験談がつづられている。
イアンのコカイン中毒が原因で何度も破局を迎えた9年来の恋人ととも、現在は安定した交際を続けているといい、コカインを常用していた頃には味わうことができなかった普通の生活&普通の幸せを満喫しているという。(フロントロウ編集部)