大聖堂の再建に多額の寄付
仏現地時間4月15日、フランス・パリの中心部を流れるセーヌ川の中州、シテ島にあるノートルダム大聖堂で大規模な火災が発生。消火活動を始めてから約9時間後の16日未明にようやく鎮火し、なんとか建物全体に火の手が回ることは食い止められたが、尖塔と屋根が焼失するなど甚大な被害を被った。
火災の一報を受けて、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、直ちにノートルダム大聖堂の再建に取りかかることを宣言。消火活動が行われている最中に、一般市民らが早くも再建に向けて寄付金を募っていることが伝えられていたが、ここに強力な“助っ人”が現れた。
高級ブランドのグッチ(GUCCI)やサンローラン(Saint Laurent)を有するケリングの会長兼CEOのフランソワ・アンリ・ピノー氏が、再建費用とし約126億円(1億ユーロ)を寄付することを表明すると、続くように今度はルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)やディオール(Dior)を有するLVMHグループと、グループの大株主アルノー家が、ケリングを上回る約252億円(2億ユーロ)を寄付することを表明。
どちらも“ファッションの都”フランスを拠点とする大企業ということで、再建の支援に力を注ぐことを約束した。
今から約850年前の1250年に完成したノートルダム大聖堂は、あのナポレオンが戴冠式を行なった場所としても知られ、1991年にユネスコの世界遺産に登録された。
ちなみに、今回の火災の原因や被害の全容は明らかになっておらず、具体的にどれほどの期間を再建に要するのかも現時点では不明。(フロントロウ編集部)