2019年度「ブリティッシュLGBTアワード」の最終候補者が発表された。(フロントロウ編集部)

 「ブリティッシュLGBTアワード」は、LGBT+コミュニティに大きく貢献した人を表彰するイギリスの授賞式。このアワードは、LGBT+のセレブ部門をはじめ、音楽アーティスト、Ally(※)のセレブ、コミュニティの理解や認知向上に貢献したブランドやメディアなど全部で10の部門に分かれており、それぞれのカテゴリーで10人の最終候補者が選出された。
※自分はLGBT+ではないけれど、支援する人。最近では当事者を指すこともある。

画像: トロイ・シヴァン、デュア・リパら「LGBTアワード」にノミネート

 性的マイノリティの当事者でも、そうでなくても、LGBT+コミュニティに協力的な姿勢を見せて、今年度のアワードにノミネートされたセレブの顔ぶれから一部をご紹介。

トロイ・シヴァン <LGBT+ ミュージシャン部門>

 元々ユーチューバーとして活躍していたシンガーのトロイ・シヴァンは、2013年17歳のときに自身のチャンネルで「ゲイ」であるとカミングアウト。多くの人に勇気を与えたこの動画は、現在850万回近くの再生回数を誇る。

画像: トロイ・シヴァン <LGBT+ ミュージシャン部門>

 自身の性的マイノリティとしての経験を歌にすることも多いトロイについて、米メディアVultureは「これまでメジャーなポップアーティストが、ゲイであることを公表してアクティブに活動することは稀でした」と話し、トロイが自身のジェンダーと向き合い、活動する様子を称賛。

 同部門には、ケシャやデミ・ロヴァート、ビリー・アイリッシュなどもノミネートされている。

エズラ・ミラー <LGBT+ セレブ部門>

 映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』や『ウォールフラワー』への出演で知られ、自身が性的マイノリティだと公言しているエズラ・ミラーは、LGBT+セレブ部門にノミネートされた。

画像: エズラ・ミラー <LGBT+ セレブ部門>

 自身を「クィア(※)」だと公表している彼は、「クィアっていうのは、自分のことを“男”って定義しないこと。“女”だとも定義しない。“人間”としてアイデンティティをもつことだよ」と発言している。
※「異性愛者」や「心と体の性が一致している人」以外の人のことを意味する。

 そんなエズラは、イベントにメイクをして登場するなどジェンダーにとらわれない姿勢を見せている。

カーラ・デルヴィーニュ <LGBT+ セレブ部門>

 有名ブランドに引っ張りだこな人気モデルのカーラ・デルヴィーニュは、「バイセクシャル」を公言。

画像: 結婚式にタキシードで出席したカーラ

結婚式にタキシードで出席したカーラ

 イギリス王室のユージェニー王女の結婚式にエンポリオ・アルマーニのタキシードとシャネルのシルクハットで現れ、ジェンダーにおけるステレオタイプに立ち向かう姿勢を見せたカーラ。“女性はドレスを着用しなくてはいけない”というイギリス王室のドレスコードを破ってまでも、我が道をいくカーラに称賛の声があがった。ちなみに式の前にカーラは、ユージェニー王女に直接許可を得ていたという。

デュア・リパ <LGBT+ Ally セレブ部門>

 シンガーのデュア・リパは、自身は性的マイノリティに含まれないが、それをサポートするLGBT+ Allyセレブの1人としてノミネート。

画像: デュア・リパ <LGBT+ Ally セレブ部門>

 過去にデュアは、自身のコンサートで同性愛者支援の旗を振っていたファンが警備員によって強制退出をさせられ、涙したこともある。その後彼女はSNSで「私のコンサートでプライドを公にしても大丈夫なんだ、って感じてくれたことは本当に誇りよ。私は、あなたたちの愛と信念を支持する」 とコメントした。

ベネディクト・カンバーバッチ <LGBT+ Ally セレブ部門>

 BBC人気ドラマ『シャーロック(SHERLOCK)』への出演で知られる俳優のベネディクト・カンバーバッチは、ゲイの友人の結婚式に公証人として立ち合ったことで話題に。LGBT+コミュニティのために、「死ぬまで闘う」とも話している。

画像: ベネディクト・カンバーバッチ <LGBT+ Ally セレブ部門>

 この部門には、ほかにも『君の名前で僕を呼んで』で主演を務めた俳優ティモシー・シャラメやガールズ・グループのリトル・ミックスが、性的マイノリティへのチャリティで前向きな姿勢を見せていることから、受賞候補者として選出。

 性の多様性が受け入れられる明るい未来の実現に向けて、重要な役割を担っていくであろう多くのセレブたち。そんな彼らがノミネートされている2019年度「ブリティッシュLGBTアワード」は、5月17日に行なわれる。(フロントロウ編集部) 

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