6月は米国はじめ、世界各地でLGBT+の権利や文化についての認識や理解を促す「プライド月間」。これを控えてYouTubeは、LGBT+がテーマのドキュメンタリー番組『State of Pride(ステート・オブ・プライド)』を制作。全世界に無料で配信する。
同番組はインタビューを通し、LGBT+の人々の多様な視点で、プライド※運動における意味や価値を描くドキュメンタリー作品。番組内でインタビューをするのは、性的マイノリティの人権を訴える活動家のレイモンド・ブラウン。2014年に彼は、米フォーブス誌が選ぶ「30 UNDER 30(世界を変える30歳未満30人を表彰するもの)」に選ばれている。
※LGBT+の人々が、自身の性的アイデンティティに誇り(プライド)を持つべきという概念を表す
そんな作品の制作にあたって、レイモンドは数ヶ月をかけてアメリカの都市を訪問。「プライド」に関して特別な経験をもつ人々と対談した。
トロイ・シヴァンが登場
性的マイノリティへの理解が大きく話題となる現代社会で、とても意味のある今回のドキュメンタリーには、シンガーのトロイ・シヴァンも登場。トロイは、自らLGBT+としての経験をシェアし、若者の性的マイノリティへの理解の向上に貢献したことをうけて、今回出演が決まった。
公開されたトレーラーでトロイは、「多くの人たちが、長い間これに取り組んできました。ここまで進んでこられたのは、より上の世代のおかげだと思います」と、性的指向に対する根強い偏見や差別に立ち向かい、平等な人権を得ようと動いてきた人々への感謝の気持ちを話している。
ここ数年の間、YouTubeは自己発信の場として若者たちがカミングアウトしながら、それぞれのストーリーをシェアし、さらに見る人々に勇気を与えるプラットフォームとして活用されてきた。トロイも自身のチャンネルでゲイをカミングアウトしたひとり。
性的マイノリティに対する理不尽な法律や警察による不当な捜査に対して、初めて反乱を起こした「ストーンウォールの反乱」から50年。この記念すべき年のプライド月間にあわせて、番組『State of Pride』は、5月29日より配信される。(フロントロウ編集部)