レオナルド・ディカプリオ&ブラッド・ピットがW主演する、クエンティン・タランティーノの最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』。
ハリウッドの歴史に名を残す二大俳優のレオナルドとブラッドが夢の競演を果たす同作は、日本を含む世界中で公開前から大きな話題に。
しかし、そんな超大物の主演2人をまるで子供の頃に戻ったかのような純粋な気持ちにさせてしまった、さらに大物の共演者がいる。
それは2019年3月に重度の脳卒中のため他界した俳優の故ルーク・ペリー。
ルークにとって遺作となった『ワンス・アポンア・タイム・イン・ハリウッド』で彼と共演したブラッドとレオナルドは、撮影現場でルークと会ったときの感動について米Esquireとの共同インタビューで語った。
ブラッドがまだ10代だった頃、ルークはドラマ『ビバリーヒルズ高校白書』で大ブレイク。当時、一斉を風靡していた彼の姿を見るために、撮影スタジオを訪れたこともあるというブラッドは、ルークを発見した瞬間「見ろよ、ルーク・ファッキン(※)・ペリーだぞ! 」と思わず大興奮でレオナルドに叫んでしまったという。
※偉大さを強調する表現。
ブラッドは、今回の作品でルークと対面したときの心情を「俺たちはまるでキャンディ屋にやってきた少年のようだったよ。10代の頃の俺たちにとって、ルークは“クールさの象徴”みたいなアイコン的存在だったんだ。彼と共演できて、なんだかワクワクが弾けるようなすごく不思議な感覚だった」と一瞬にして童心に返ってしまったと振り返った。
一方のレオナルドもルークの大ファンで、ルークが3月に急逝した際には、たくさんのセレブたちとともに、早すぎる死を悲しむ追悼メッセージを送っていたほど。
レオナルドは、ルークに会った瞬間、我を忘れて完全に“いちファン”に戻ってしまったことを告白。「一緒に映画に出た俺の友だちのヴィニー(※)と一緒にセット入りしたらルークがいてさ。俺たちはもう『オー・マイ・ゴッド、あのルーク・ペリーがいるぜー! 』ってドキドキして盛り上がっちゃったよ」とルークと対面できた喜びを語った。
※プライベートでも仲が良い俳優のヴィンセント・ラレスカのこと。
さらに、生前のルークの人柄について「彼は本当に謙虚で素晴らしくて、すごく仕事熱心な人だった」と思いを馳せたブラッドは、「あんなにフレンドリーで一緒にいて楽しい人はいないよ。彼とゆっくりと膝を突き合わせては会話することができたのは、すごく特別な時間だった」とルークとの思い出に目を細めた。
カンヌ国際映画祭で特別上映
ブラッドとレオナルドが“憧れの人”ルークと共演した『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は全米公開を2ヵ月後に控えたカンヌ国際映画祭で先行上映。
レオナルドが落ち目の西部劇スター、ブラッドがそのスタントマンを担当する親友を演じ、男たちが1970年代のハリウッドで成功するためにもがく姿を、チャールズ・マンソン率いるカルト集団マンソン・ファミリーによる、当時大女優シャロン・テート(マーゴット・ロビー)を殺害した無差別殺人事件とからめて描いていくストーリーは、批評家たちから「魅惑的な作品」、「美しい」、「クエンティン・タランティーノが作るべくして作った作品」などと軒並み高評価を得ている。
今週公開された最新版予告。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の日本公開は2019年8月30日。(フロントロウ編集部)