フォローイング数0人の理由
テイラー・スウィフトの現時点(※)でのインスタグラム・フォロワー数は1億1千900万人を超え、ツイッターのフォロワー数は8千300万人超えている。
※2017年7月中旬現在。
いずれのSNSアプリでも「最もフォローされている人物ランキング」の上位に鎮座しているが、テイラー本人は、2018年8月にアルバム『レピュテーション』のプロモーションの一環として突然SNSを一掃して以来、自分の家族はおろか、恋人で俳優のジョー・アルウィンや親友のセレーナ・ゴメス、そのほかの“テイラー軍団”と称されるセレブ友達も1人もフォローしていない。
彼女が「フォローイング数0(ゼロ)」を貫くのは一体なぜなのだろうか?
監視されたくない&承認欲求に支配されたくない
その答えは、テイラーが6月に出演した英ラジオ番組『Capital Breakfast(キャピタル・ブレックファースト)』でのインタビューで語られた内容の中にあった。
SNSの特性について自分なりに考えをめぐらせたというテイラーは、インスタグラムなどのアプリを使うことにより、つねに他人に詮索されているような気分になると説明。
「これは数年前に気づいたことなんだけど、SNSって何だかメディアが人々の行動を逐一監視するための手段の1つになってるみたいだなって感じたの」
さらにテイラーは、自身が体験したある不条理を例に出して、SNS上に投稿された情報だけをもとに、推測だけである事ない事を書き立てる悪質なメディアをやんわり批判した。
「もし私が友だちの誕生日にインスタグラムを通じてお祝いメッセージを伝えなかったりすると、『あの子はテイラー軍団から脱退させられた』とか『あの人とあの人はもう友だちじゃない!』とかいう見出しの記事が出てしまう。実際には、私はその友達のバースデーパーティーに参加していたのに、SNSに投稿してないからっている理由だけで、ありもしない疑惑が持ち上がるわ…“ネットに出ていないことは起こらなかったも同然”っていう考えには、私は同意できない」と、ネットのニュースやSNS上の投稿によって目にすることだけが、自身に関する真実ではないと強調した。
その対処法として、SNSと適度な距離を保つことに決めたテイラーは、こんな風にも語っている。
「(誰かをフォローしないのは)自分の生活をがSNSによってコントロールされたり、誰かに監視されたりするのを防ぐため。これは、私だけじゃなくみんなが少しずつ模索していることなんじゃないかな。SNSに自分の人生を乗っ取られたり、感情を支配されたり、他人からの承認に惑わされたりしないように」
確かに、インスタグラムなどを見ていると、セレブや友人、そしてまったく知らない人の投稿に対してさまざまな感情が湧きあがり、いい意味でも悪い意味でも心を揺さぶられることがある。
テイラーは、まるでつねに他人に見張られているようだという感覚にくわえ、承認欲求に訴えかけるSNSが自分や人々の精神にもたらす影響についても懸念しているよう。
最後に「思い出を写真に撮るのはいいけど、それをSNSにアップした後、その日の残りの時間はずっと“どんなコメントがつくかな”って気にしてるようじゃ台無しでしょ。そんなことするよりも、ちゃんと、その一日を丸ごと楽しんだほうがよっぽどいいと思わない?」と語ったテイラー。
「監視されたくない」という第1の理由は、警戒心が強く情報漏洩を嫌う彼女らしい発想ではあるが、彼女の持論に思わず頷いてしまう人も多いのではないだろうか。(フロントロウ編集部)