自ら命を絶った亡き父への想い
コメディからシリアスまで様々なキャラクターを演じ、エンターテイメント界に多大な影響を与えたロビン・ウィリアムズ。そんな華々しい活躍の裏で、幻覚や情緒不安定などの症状を引き起こす、レビー小体型認知症やうつ病を患っていたことが死後明らかになり、メンタルヘルスがどれだけ深刻な影響を与えるかについての議論が現在も続いている。
そんなロビンが63歳で自ら命を絶った2014年からもうすぐ5年が経とうとするなか、息子のザック・ウィリアムズが英Good Morning Britainに登場し、自身が感じた無力さを振り返り、こう話した。
「うつ病が姿を現して、誰かが苦しんでいるのを見るのは悲しいものだった。家族として、子供として、強い痛みを和らげて解放してあげるために、できることすべてをしてあげたいと思った。大体の場合、父はその困難から遠ざかるように努力して、辛抱強くいたと思うよ。だけど、僕の役目では何もできないと感じる瞬間があった。自分になにができるのか、どうするのが最善なのかわからなかった。父と親しかった人はみんな、彼を愛していたからこそ、難しいと感じていたと思う。(父は)痛みや悩みを打ち明けることに、必ずしも積極的だったわけじゃないから。僕たちはだんだんとそれに気づいていったんだ」
生前、精神の状態に悩んでいた父親ロビンの姿を家族として間近で見守っていた息子ザック。愛しているからこそ助けたいと思うのに、どうしたらいいのかわからず、感じていたもどかしさを語った。
さらにザックは父ロビンについて、「笑いとユーモアを世界に届けたいと思っていたと同時に、苦しみ悩んでいた」と語り、そんな様子をそばで見ているのは、胸が張り裂けそうな思いだったとも明かした。
そんな心の状態に悩みながらも、最期まで冷めなかったロビンの演技に対する情熱は、今も変わらず、見る人に勇気と感動を与えている。
悩みを抱えて相談を必要としている方へ
日本いのちの電話連盟
0570-783-556(10~22時)
www.inochinodenwa.org
(フロントロウ編集部)