ロック・ネイションがNFLと提携
毎年必ず注目を浴びると言っても過言ではないのが、NFLチャンピオンシップ、スーパーボウルのハーフタイムでパフォーマンスを行なうアーティスト。ハーフタイムショーに出演するアーティストは、ノーギャラにもかかわらず出演希望が殺到すると言われているが、今年2019年は様子が違った。
NFLではアメリカ国内での人種問題に抗議するために試合での国歌斉唱中にひざをつく、通称「テイク・ア・ニー」という行為が一部の選手のあいだで2017~2018年に急増。しかしドナルド・トランプ米大統領をはじめとする保守派の反感を買ったことを受け、NFLは選手の抗議活動を禁止にした。NFLのこの対応に不満を示すアーティストが多く、パフォーマンスを行なうアーティスト探しに苦戦。結果的に2019年2月に行なわれたハーフタイムショーはマルーン5が担当したものの、最後まで批判が相次いだ。
しかし今回、NFLの体制に不満が多いアーティストが多いなか、ビヨンセの夫でラッパーのジェイ・Zが運営するロック・ネイションが、NFLとパートナーシップを組むことを発表した。ライブミュージック・エンターテイメント・ストラテジストとして契約を結んだロック・ネイションは、今後ハーフタイムショーをはじめ、エンタメ関係のコンサルタントや、NFLが最近立ち上げた雇用機会の平等を目指すキャンペーンの一環である、インスパイア・チェンジにも参加する予定になっている。
リアーナの出演の可能性は?
これからハーフタイムショーにもかかわるジェイに米EntertainmentTonightが、ずっとウワサになっているリアーナのハーフタイムショーについて質問。ジェイはリアーナのショー出演について「それは彼女に聞いてくれ。難しい質問だ」と語り、前向きではないことを示唆。
実際リアーナは、2019年のハーフタイムショーへの出演をオファーされていたものの、NFLのスタンスに同調出来ず断ったと報じられていた。
2019年にニューアルバムをリリースすると公言しているリアーナにとって、2020年のハーフタイムショーは新曲を披露する絶好のタイミング。しかし相手がトランプ米大統領であっても差別に対して厳しい言葉をぶつけるリアーナが、人種差別問題で揺れるNFLのためにパフォーマンスを行なう可能性は低い。
2020年のハーフタイムショーは、ロック・ネイションが肩入れすることによってアーティスト探しに苦戦することなく無事アーティストを見つけ出すことが出来るのか? 毎年9月末にはハーフタイムショーの出演アーティスト確定のウワサが浮上するため、あと1ヵ月半ほどすればその真相がわかる。(フロントロウ編集部)