※この記事には『ゲーム・オブ・スローンズ』最終章のネタバレが含まれます。
女戦士として人気を博したブライエニー
2019年5月に、約10年にわたる歴史に幕を閉じたドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』。その最終章に関しては、ファンから様々な意見が飛び交い、大きな話題を呼んだ。
そんな『ゲーム・オブ・スローンズ』で、主要キャラクターとして活躍した女戦士タースのブライエニー。最終章では、過去シーズンを通して絆を培ってきたジェイミー・ラニスターとの初体験を経験するが、その後ジェイミーは全シーズンを通して愛し合ってきたサーセイ・ラニスターの元へ去り、サーセイとともに死んでしまうという展開で、ファンを驚かせた。
そんなブライエニーというキャラクターについて、ブライエニーを演じたグェンドリン・クリスティーが、米Peopleに思いを語った。
「あれは彼女が同意してしたことですし、彼女が自分自身を開放して、正直になり、感情を表せたところを見られたのは素晴らしいことですよ。そしてそこから立ち直ったこともね」
そう言って、戦士として戦ってきたブライエニーの、感情の面での成長を嬉しく思っていると明かしたグェンドリン。しかし、ブライエニーを約10年にわたって演じたグェンドリンにとって、1番の思いは別のところにあるという。
「ブライエニーがジェイミー・ラニスターとロマンチックな時を過ごすと決めたことは、すごく良いことだと思っています。彼女の意思ですし。そして最終的に、私が1番気に入っているポイントは、彼女はずっと追い求めていた昇進を得たということです。彼女はキングズガードの総帥になったんですよ。彼女の物語は、男性との関係ではなく、彼女の運命と任務を全うしたところで終わるんです。それが、私を大喜びさせました。女性が仕事に戻ったってね!」
『ゲーム・オブ・スローンズ』は、従来の“女性キャラクター”というステレオタイプを壊すような芯の強い女性キャラクターたちの存在でも人気が高かった作品。「(原作者の)ジョージ・R・R・マーティンは、テレビでほとんど見たことのないような、新しい時代の女性キャラクターを作ってくれました」と語るグェンドリンによると、ブライエニーはとくに女性たちからの人気が高かったそう。
「女性たちの(ブライエニーという)戦士への反応は、私をすごく勇気づけてくれました。(ブライエニーは)戦士である女性、しかしその一方で、非常に深い感性、確固たるモラル、そして隠すことに苦悩するほどの多くの豊かな感情を持っている。ブライエニーの存在が、より多面的な女性像を見せ、女性が演じるのは単なる彼女役か母親役ということの終わりを告げるものであることを願っています」
様々なことから話題を振りまいてきた『ゲーム・オブ・スローンズ』が、その先の時代にどのような変化をもたらすのかに期待しているのは、ファンだけではないよう。(フロントロウ編集部)