「女性特有の病気」の診断を受ける
社会現象的大ヒットとなった学園ミュージカルドラマ『glee/グリー』(以下『グリー』)でメインキャラクターの1人であるレイチェル・ベリー役を演じ、一躍トップスターの仲間入りを果たした女優のリア・ミシェル。
子供の頃からミュージカルの本場ブロードウェイで活躍してきた現在33歳の彼女は、30歳を目前にして、ある女性特有の病気だと医師から診断を受けていた。
米ウェルネス誌Healthとのインタビューで、リアは、『グリー』の最終シーズンの撮影が終了したのとほぼ同時期に、肌荒れや急な体重増加について相談しようと医師のもとを訪れたところ、すぐさま「多嚢胞性卵巣症候群(Polycystic Ovarian Syndrome/PCOS)」(以下PCOS)だと診断されたというエピソードを初告白。そのことで、それまで自身が抱えていた健康に関する悩みにまつわる全ての謎が解けたと語った。
リアが表紙を飾ったHealth。
「先生は私の顔を見るなり、『あなたはPCOSですね』と言ったの。それによって、それまで抱えていた全ての問題に説明がついたようだった」
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは?
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは、女性の排卵が阻害されて卵巣内に多数の卵胞がたまり、月経異常や不妊を生じる病態。はっきりとした原因は分かっておらず、生殖年齢の女性の約6~8%にみられる。
自覚症状としては、「月経周期が35日以上つづく」、「月経が突然不規則になる」、「無月経」、「にきび・吹き出物が多い」、「やや毛深い」、「体重の急激な増加」といったものがある。
ライフスタイルを改善→PCOSも緩和
じつは、物心ついた時から、ひどいニキビや肌荒れに悩まされていたというリア。皮膚科を訪れ、さまざまな内服薬などを試したものの、いずれも効果を発揮せず、ホルモンを安定させ、肌荒れを改善する目的で10代にして低用量ピルを飲み始めたという。
しかし、30代を目の前に、ピルなどの薬をできるだけ摂らないようにしようと思い立ったところ、ピルを飲まなくなった途端にひどい肌荒れが復活。体重が急増するなど、どうしたら良いかわからず思い悩んでいた。
そんな折に相談に訪れた医師からPCOSだと診断されたリアは、この病気について学ぶことに。軽度だということもあり、徹底して食生活を改善することにより、今では症状をコントロールすることができるようになったという。
イタリア系の血を引く母のもとに育ち、パスタやピザ、ミートボールといった炭水化物や肉類が多めの食事で育ったというリアだが、PCOSの診断を受けた20代の終わりに、ほぼヴィ―ガン(菜食主義)の野菜中心の食生活にシフト。
PCOSは肥満とも関係があると言われていることから、炭水化物や糖質もできるだけカットし、日常的にエクササイズを行なってスリムで健康的なボディをキープするよう努めているという。
SNSでは日頃からヘルシーなヴィ―ガン料理を自炊する様子やヨガやハイキングなどに取り組む様子を公開しているリア。彼女が健康的なライフスタイルの維持に努めている背景には、人知れず患っていたPCOSの影響があった。(フロントロウ編集部)