過去の問題発言に批判が殺到
アメリカで絶大な人気を誇るコメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ(Saturday Night Live)』(以下SNL)に、この秋から新キャストとして加わる予定だったコメディアンのシェーン・ギルスが、過去の「人種差別発言」を理由にクビを言い渡されたことがわかった。
米Peopleによると、シェーンがSNLに起用されることが発表された直後、過去にシェーンがポッドキャスト番組で中国人や中華街を差別的な用語を使って中傷していたことが発覚。
問題の発言があった番組の動画が拡散された当初、シェーンは「過去の自分の発言に傷ついた人に謝ります」と謝罪しつつ、「最高のコメディアンになるにはリスクも必要」と開き直るを様子を見せていたが、この“反省ゼロ”な姿勢がさらに世間からの反感を買い、結局、SNLへの出演が白紙になった。
— Shane Gillis (@Shanemgillis) September 13, 2019
ちなみに、クビを言い渡された後ツイッターに声明文を投稿したシェーンは、ここでも「コメディアンが真面目な声明文を発表するなんてばかばかしい」「“おもしろいから”という理由で自分がSNLに起用された事実は消えない」といった呑気な発言をして、世間の人たちを呆れさせた。
— Shane Gillis (@Shanemgillis) September 16, 2019
SNLは、ビル・マーレイやウィル・フェレル、アダム・サンドラーといた映画俳優のほか、トーク番組の司会を務めるジミー・ファロンや、アリアナ・グランデと交際して知名度が上がったピート・デヴィッドソン、スカーレット・ヨハンソンの婚約者コリン・ジョストなど、これまでに数多くの人気者を輩出してきた。
ただ人を笑わせるだけでなく、独裁的で保守的な政策で物議を醸すドナルド・トランプ米大統領を皮肉ったり、同性愛や銃規制、MeToo運動といった社会問題を題材にしたり、人種差別にも厳しい姿勢を見せてきただけに、視聴者が疑問を抱くような人物を番組に起用するのは難しかったよう。
ちなみに、この一件でシェーンに話題を持っていかれてしまったが、新シーズンからボウエン・ヤンがアジア系として初めてSNLにレギュラー出演することが決まっている。(フロントロウ編集部)