ジョーカーを熱演したヒースのトリビア
ダークナイト・トリロジーと呼ばれる、クリストファー・ノーラン監督によるDCコミックス映画『バットマン』シリーズの第2弾『ダークナイト』でヒース・レジャーが演じたジョーカーは、永遠に語り継がれるアメコミキャラクターとして映画史に強烈な印象を残した。
ヒースはジョーカー役を最後に、2008年1月に薬物の過剰摂取で他界。2008年夏公開の映画『ダークナイト』の公開日を迎えずして他界したヒースが、同役で翌年のアカデミー賞助演男優賞に輝いたことで、この作品はヒースの遺作としても世の中に広く知られ渡った。
そんな作品でヒースが演じたジョーカーは、見ている観客をも恐怖に陥れるほどの狂気を漂わせており、撮影中のヒースは1ヵ月以上もの間ホテルの一室に閉じこもってジョーカーへとマインドセットを変えていたことはあまりにも有名な話。
ついには役作りに没頭するあまり自身を死に追いやったとウワサされるほど、ヒースのジョーカーへの思い入れは強かった。
バットマン役を蹴ってジョーカーに
映画『ダークナイト』の監督であるクリストファー・ノーランは、悪役のジョーカー役をキャスティングするにあたり、ヒースだけを指名したと言われているが、前作の『バットマン ビギンズ』では、正義の味方であるバットマン役としてヒースにオファーをかけていたという。
しかし、ヒースはその時ヒーロー映画に興味がなかったとして同役への出演を断った。ちなみに、ヒースはマーベル映画『スパイダーマン』でもヒーロー役をオファーされていたようだが、それの出演も断っている。
正義のヒーロー的な役柄には興味がなかったのか、それともクリストファー監督による『バットマン ビギンズ』を見て気が変わったのか、満を持してヒースは『ダークナイト』でアメコミの人気ヴィランのひとりであるジョーカー役を演じることになった。
これまで悪役らしい悪役を演じたことがなかったヒースだけに、映画公開前はヒースのキャスティングを批判する声もあったが、ヒースの徹底した役作りも手伝い、同作は「ヒーロー映画の金字塔」と言われる作品に。ヒースのジョーカー役も「史上最高の悪役」や「伝説的」と称賛されるほど今でも高い評価を得ている。(フロントロウ編集部)