『フリークス学園』とは?
『フリークス学園(Freaksand Geeks)』は、アメリカNBCで1999年から2000年にかけて放送されていた学園青春コメディドラマ。
1980年、アメリカのミシガン州にあるウィリアム・マッキンリー高校を舞台に、不良で問題行動ばかり起こしている問題児集団(フリークス)と、真面目でオタク気質なのをイジられがちなイケてない集団(ギークス)の日常をリアルに描いている。
放送当時は視聴率がふるわず1シーズンだけで終わってしまったけれど、その後評価されて米TIMEの選ぶ「オールタイム・ベスト番組100」や、米脚本家組合が選ぶ「TV史上最高の脚本101作品」など、名だたるリストにランクインした。
フリークス学園のスタッフ・出演者は?
『フリークス学園』は、スタッフやキャストに後に大成功した人たちがたくさんいる点が伝説的な魅力のひとつと称されている。
まず、製作総指揮を手掛けたのは、その後に『40歳の童貞男』や『スーパーバッド 童貞ウォーズ』などのコメディ映画を大ヒットさせたジャド・アパトー。シリーズ構成は、2016年にリブート版の『ゴーストバスターズ』を手掛けたポール・フェイグが務めた。
そして豪華なのが、フリークス(不良集団)として登場するキャスト陣。映画『スパイダーマン』シリーズや『127時間』で知られるジェームズ・フランコや、映画『40歳の童貞男』や『無ケーカクの命中男/ノックトアップ』などのセス・ローゲン、映画『バッド・ティーチャー』や『寝取られ男のラブ♂バカンス』などのジェイソン・シーゲルと、今ではハリウッドで知らない人はいないトップセレブに成長した俳優たちがズラリと揃う。
『フリークス学園』の魅力は?
シリーズ構成のポール・フェイグは、米Varietyで「この話は、成長に伴う痛みを本当にリアルに表現している」と語った。
その頃の学園モノというと、学校生活の理想の姿を描くことが普通だったけれど、『フリークス学園』では、高校生活で経験するさまざまな思いを、よりリアルに表現した。
主人公が不良っぽい男の子を好きになったり、モテない男の子がその言い訳で「ディープキスなんてグロすぎ」と言ったり。他人の地雷原の中を歩くような学校生活を、鋭く表現しているところが、多くのファンを魅了し続けている。
製作総指揮と共に監督も務めたジャドは、『フリークス学園』を誇りに思っており、この青少年たちのドラマを撮り終えて最もやりがいを感じたことは、誰もが賢く、思いやりのある大人になったことだとVarietyに語る。
『フリークス学園』を見られる機会が少ない理由とは?
『フリークス学園』では、80年代の雰囲気を最大限演出するために、全編に渡りザ・フー、ヴァン・ヘイレン、ラッシュ、スティクス、グレイトフル・デッド、ムーディー・ブルース、ビリー・ジョエルといった著名なミュージシャン達の楽曲を使用している。
けれども、それゆえに楽曲の著作権の関係でDVD化が難しく、日本では気軽に見ることができなかった。現在では輸入盤のDVDを購入することはできる。残念ながら、Netflixでの配信は終わってしまったけれど、今後また配信する可能性もあるので、チェックしてみて。
最近では80年代をリスペクトした作品や、リブート作品も多いため、『フリークス学園』から新たなニュースが発表されることを望むファンの声も多い。2019年に迎えた20周年をきっかけに『フリークス学園』が再注目されるかも。(フロントロウ編集部)