1人で逃亡生活を続けた脱獄犯
2002年に、女性や子供の人身売買で逮捕された男が脱獄するという事件が発生。必死の捜索も虚しく、17年間犯人は発見されていなかった。
そんななか今年になって、男が逮捕前に長年暮らしていた中国の燕南近くの山で、男の所在に関する情報が報告されて警察がふたたび捜査を開始。しかし男を発見できなかった警察は、あの機械を使って操作を開始した。
それは、ドローン。
草木が生い茂る山を上から捜索した警察は、山の壁面に小さな洞窟があり、そこに人間がいる痕跡を確認。警察がその洞窟を訪れると、中に逃亡犯がいたという。
警察によると、洞窟は平均サイズの大人では立てないほど小さかったそう。男は川から水を取り、夜には木の枝を切って燃やして明かりをつけていたと見られる。何年もの間1人で暮らしていた男とは、コミュニケーションを図るのが難しいという。
男は逮捕後、速やかに刑務所に再収監された。
ドローンによる捜査は世界で導入傾向
ドローンの存在が一般的なって数年。警察の捜査に導入されたドローンが事件を解決する事例が増加している。
アメリカでは、強盗をしたのちに警察とカーチェイスを繰り広げた男が、車を乗り捨てて近くの池の茂みに逃げ込んだ時に、警察がドローンで犯人を追跡。男の所持品が池の一部に浮いているところが画面越しに発見され、容疑者確保に至ったそう。
また、メキシコのエンセナーダでは、たった1機のドローンの導入によって民家を狙った強盗の発生率が30パーセントも低下。全体の犯罪率も10%低下し、ドローンの活躍は500件以上の逮捕につながったそう。(フロントロウ編集部)