元祖ハルクが語る『インクレディブル・ハルク』の裏話
今や映画史に残るシリーズ作品として称えられているMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画の数々。
とくに『アベンジャーズ』に出演した、アイアンマン役ロバート・ダウニー・Jr.、キャプテン・アメリカ役クリス・エヴァンス、ソー役クリス・ヘムズワース、ブラック・ウィドウ役スカーレット・ヨハンソン、ハルク役マーク・ラファロの、アベンジャーズのオリジナルメンバーはファンから絶大な支持を受けている。
そんなMCUが始動しはじめたばかりの2008年に公開したMCU第2弾の映画『インクレディブル・ハルク』では、主人公のハルクを映画『ファイト・クラブ』などに出演したエドワード・ノートンが熱演。
![画像1: MARVEL ENTERPRISES/MARVEL STUDIOS/VALHALLA MOTION PICTURES / Album/Newscom](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783100/rc/2019/10/08/cd41ddb146da3de2572b20ee3cadd7323fd02fa8_xlarge.jpg)
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しかしその後は、マーベル・スタジオとの方向性の不一致で、エドワードはMCUから“脱退”し、その代わりにマークがハルク役を演じた。
そんな経緯から、一部でマーベルと確執があるのではとウワサされたことがある“元祖ハルク”のエドワードが、珍しくマーベル・スタジオと一緒に働いていた日々について米New York Timesに振り返った。
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そこでエドワードは、じつはMCUのハルク映画は2部作として構成される予定だったことを暴露。エドワード自身も制作にかかわり、1作目でハルクのオリジンを描き、2作目でハルクが自分をコントロールできるようになるというアイディアで映画づくりを進めようとしていたことを明かした。
この構成に、当初のマーベル・スタジオは賛成していたが、制作が進むにつれ、方向性が変わり、最終的にはエドワードの思い描いていた“ハルク像”ではなくなり、エドワードが続編への出演を蹴ったことで、続編の話も流れてしまったという。それでもエドワードは、「(ハルク役を)演じられて楽しかった。ケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ社長)とも仲良くつき合った」と、1作品ながらMCUの仕事をできてよかったと話した。
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エドワードの“ハルク像”とは
コミック版『ハルク』のファンだというエドワードは、映画でよりダークな印象のハルクを描きたかったそう。
「クリストファー・ノーラン監督によって描かれた(DCコミックスの)バットマンは、長くて、暗くて、シリアスな道に堕ちていく。それを兼ね備えている、それこそハルクだ」と、エドワードは『インクレディブル・ハルク』のハルクも、より暗い闇を抱えたキャラクターに仕立て上げたかったと話した。
![画像4: MARVEL ENTERPRISES/MARVEL STUDIOS/VALHALLA MOTION PICTURES / Album/Newscom](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783100/rc/2019/10/08/3deebc75e9dd757e37290ebcff2d3a79ccfa2efa_xlarge.jpg)
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消えない不仲説に言及
MCUから立ち去っただけに、マーベル・スタジオとの確執が囁かれるエドワード。これについては、きっぱりNOと否定。
さらにエドワードは、2018年に出演したセレブを冗談でディスりまくるコメディ番組で、この時の標的だったブルース・ウィリスへのディスで、マーベルを軽蔑するような言いぶりをした(※)ことから、マーベルファンから反感を買ったことについても言及した。
※エドワードが口にしたジョークのなかで問題になった部分はこちら。「あなたのようになりたかったから、アクション大作の『インクレディブル・ハルク』という映画に出演したんだ。何を間違えたと思う?僕はもっと良い脚本がほしかった」「僕たちでクリストファー・ノーランが作った1番面白くない映画くらいのマーベル映画を1作つくったほうがいいんじゃないか。でも僕は何を考えているんだ」。
![画像: 消えない不仲説に言及](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783100/rc/2019/10/08/400593a229024b0787dcf95ac15e05fe1b037ebc_xlarge.jpg)
「『Comedy Central Roast of Bruce Willis』に出演して、自分の経験をジョークにした。ブルースのように大作に出るために真似をしたけど、そうした僕がバカだった、僕がしたかったのは良い脚本を書くことだった。っていう自虐ジョークをしたつもりだったんだけど、世間は“エドワードがマーベルをディスった”って解釈した。僕は自分をディスったんだ。大人になってくれ」
マーベルに反感を買ったと勘違いされてしまったジョークは自虐ギャグだったと弁解するとともに、エドワードは、とくにネットでは意図していない発言が独り歩きして炎上してしまう今の風潮をチクリと刺した。(フロントロウ編集部)