演技にこだわりのあるホアキン・フェニックス
映画『ジョーカー』で主演を務めたホアキン・フェニックスは、今作のために様々な役作りをこなし、演技に集中するあまり撮影現場で激怒する映像が撮られたほど。
そんな主演俳優をサポートし続けたトッド・フィリップス監督が、今作の制作を通して“板挟み状態”に陥っていたことを明かした。
フィリップス監督を困らせたのは、主演ホアキンと、なんとマーレイ・フランクリンを演じた大御所俳優のロバート・デ・ニーロ!
フィリップス監督によると、「演技はドキュメンタリーであるべき」と考えるホアキンと、キャリアも長く“自分のやり方”が決まっているロバートの間で軋轢があったという。
「ロバートは僕を呼んで、『ホアキンにこう言ってくれ。君は俳優で、出演が決まった。私は映画の全体像が見たい。だから私たちは揃って部屋へ行き、台本を読むんだ』と言ったよ。その時僕は板挟み状態だったよ。だってホアキンは『俺が台本読みをするなんてありえない』ってかんじで、ロバートは『撮影開始の前に、私は台本読みをする。それが私たちがすることだ』ってかんじだったんだからね」
撮影の前に台本を読まずにその場で役になり切りたいホアキンと、台本に目を通して役を掴みたいロバートという2人の大物俳優たちに挟まれてしまうという撮影の舞台裏を米Vanity Fairで語ったフィリップス監督。
さらには、ロバートが自身の事務所にホアキンと監督を招いた際も、ホアキンは帰ろうとしたほどだという。最終的には和解し、頬へキスのあいさつをしたというホアキンとロバートだけれど、監督と一緒にインタビューに参加していたホアキンは、「彼とセットで話すのは好きじゃなかった」とスッパリと言い切っていた。(フロントロウ編集部)