社会問題に2人の意見が割れる
女優としてブレイクし、現在は人種差別や性差別問題における活動家としての顔を持つジャミーラ・ジャミルと、人気ランジェリーブランドのヴィクトリアズ・シークレットのエンジェルとして活動するサラ・サンパイオがツイッター上で言い争いを繰り広げた。
ことの発端は、ジャミーラのツイート。ジャミーラは今年のウィーンファッションウィークでのランウェイのひとコマを映した動画を引用し、「これってすごく楽しそう。長い間飢えて怯えた10代の子は見当たらないし。美しいわ」とコメント。ビデオには多様性が見られる女性たちが明るくダンスしながらウォーキングする様子が映っている。
Hello weekend. pic.twitter.com/ZJj3jl7Pra
— Karine Jean-Pierre (@K_JeanPierre) October 12, 2019
そんなツイートが他のモデルに対して攻撃的であると思ったサラが、ジャミーラにツイート。以下がツイッターでのやり取り。
サラ
「誰かを蔑むことをしないで、人のことを褒めたらどう? モデルを飢え続けた、怯えたティーンエイジャーって呼ぶなんて、とても悪意があると思う。ボディポジティブを訴える人がこんなことを言うなんて、これは偽善」
ジャミーラ
「私はこのツイートで、“すべてのモデル”とは言ってない。だけど、若い女の子たちが食べずにダイエットし、体重を落とすためにドラッグを使っているって問題があるのは事実。理想のサイズに合わせるためにね。もしあなたがそういう世界を知らないのなら、あなたは自分だけの世界にいると思う」
「それに、私は別にボディポジティブについて話していない。体についてわざわざ話すことから距離を置こうとしているだけ。細くて、ファッションブランドから需要がある女の子たちが悩む、摂食障害の問題を無くすためにね」
サラ
「あなたは、全てのモデルって言っていない、そうかもね。でもあなたは女の子を攻撃するために、他人を称えた。摂食障害やドラッグは、モデルだけじゃなくて社会全体の問題でしょ。モデルを知っているかのような口ぶりで話しているけど、そんなことはない。モデル業界については、あなたより私のほうが確信を持って話すことができる」
2人のやり取りに終わりが見えないなか、ジャミーラは「言っておくけど、私はファッション業界が、もっと多様なサイズや年、人種、障がいなどを取り入れるべきだと言っているの」とキッパリ。そして最後にこうツイートした。
「あなたはトランスジェンダーを恐れ、体型に多様性を求めないブランドで働いている。ヴィクトリアズ・シークレットは、多くの女性を排他してきたのだから、私を取り締まるくらいなら、自分を見つめたほうがいいわよ」
自身が広告塔を務めるヴィクトリアズ・シークレットについて批判を受けたサラは、さらに反論。
「私は、このブランドで誇りを持って働いている。ブランドはこれまで失敗してきたけれど、それを充分に理解して、変化をもたらそうとしてる。あなたが過去に過ちを犯したようにね。それに私は、こういう馬鹿げたネット上の喧嘩で勝つために、個人的な攻撃をするような人間じゃない」
サラは、ヴィクトリアズ・シークレットについて「過去に間違いを犯してきた」と認めたうえで、現在ブランドが多様性を取り入れようとしていることに言及した。
今のところ、ジャミーラとサラのやり取りはここで終了。ファッション業界における体型や人種など、多様性が求められているなか、2人は自らの立場を譲らずに10件以上ものツイートを通して公に会話。ジャミーラは、「女性が他の女性に、女性を傷つける問題について口を閉ざすように言うなんて。2019年だっていうのに」ともツイートしている。
Women telling other women to not speak out about things that hurt women...in 2019?! pic.twitter.com/haDHRs2dD5
— Jameela Jamil (@jameelajamil) October 16, 2019
2人のツイートを見た人の意見は割れており、現在もネット上で議論が続いている。(フロントロウ編集部)