『ゴッドファーザー』主演のマーロン・ブランド
1972年の映画『ゴッドファーザー』といえば、巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督によって制作され、第45回アカデミー賞で数々の部門を受賞。しかし、ドン・ヴィトー・コルレオーネを演じ、主演男優賞に選ばれたマーロン・ブランドは、自身は白人でありながら、ハリウッドにおける不当なネイティヴ・アメリカンの扱いに対する抗議の意味で受賞を辞退した。
そんな骨のある名優として知られ、その功績から20世紀最高の俳優と評されることもあるマーロンに、コッポラ監督は『ゴッドファーザー PART II』の制作に際してある頼み事をしていたことが発覚。
わざわざ手紙で頼んだほどのコッポラ監督の願いは、なんと、続編でもマーロンにドン・ヴィトー・コルレオーネの若い頃を演じてほしいというもの!
手紙の中でマーロンに、いかに若かりしドン・ヴィトー・コルレオーネを演じてほしいかを熱弁したコッポラ監督は、こんなストレートな愛の言葉も投げかけるほど。
「映画は君なしでは作れない」
しかし、映画を見たことのあるファンならご存知のとおり、『ゴッドファーザー PART II』ではマーロンの代わりに、当時駆け出しだったロバート・デ・ニーロが若かりしドン・ヴィトー・コルレオーネを演じ、アカデミー助演男優賞を受賞した。
ドン・ヴィトー・コルレオーネの名セリフといえば、「I'm going to make him an offer he can't refuse(奴が決して断れない申し出をしてやるさ)」。しかしコッポラ監督の頼みごとは、残念ながらマーロンにとって断れる申し出だったよう。(フロントロウ編集部)