店の入り口に家族連れの顧客に向けて「行儀が悪い子供の入店は遠慮するように」という趣旨の張り紙を掲示したファストフード店が議論を呼んでいる。(フロントロウ編集部)

「行儀が良い子のみ歓迎」

 米ミネソタ州・エルクリバーにある人気ハンバーガーチェーン、アービーズ(Arby’s)の店舗入口に、入店時の「注意」と称した顧客向けの張り紙が貼り出された。

 そこに書かれていたのは、「トレイから食べ物こぼしたりせず、きちんと着席していられる行儀の良い子供たちのみ、入店を歓迎します。これらのことが守れない場合、退店をお願いする場合があります」という店からのメッセージ。

 5人の子供たちを連れて同店を訪れたという女性は、この張り紙を見て仰天。現地メディアKARE11に「張り紙を見てショックを受けました。アービーズは、白いテーブルクロスがかかったテーブルが並ぶ高級レストランなどではなくファストフード店なのに…。私が知る限りでは、家族向けのレストランだと認識していました」とコメントした。

画像: 「行儀が良い子のみ歓迎」

 張り紙のメッセージに動揺した女性は、別の場所で食事をしようと考えたものの、一番下の子供がまだ2歳だったこともあり、ファストフード店以外に幼い子供を連れていける外食先が思い当たらず、仕方なく店内へ。

 子供たちに大人しくマナーを守るように伝え、食事をしたものの、「すごく居心地悪く感じました」、「ストレスを感じました」とその時の感想を語った。

 このニュースを受け、米CBSの情報番組『News8』のレポーターがツイッターを通じて、アービーズの同店舗が行なった張り紙について、「やりすぎ」か否か一般ユーザーへの投票を呼びかけたところ、その結果80%以上の人が「やりすぎではない」と回答。

 しかし、一方ではクレームが相次いだため、アービーズ本社の広報は、声明を通じて「張り紙に書かれた言葉は、配慮に欠けていました。該当のメッセージはすぐに撤去されました。同店舗の店長と従業員たちには懲罰を与えました。今回の件は、全店舗において家族連れにやさしい環境づくりを目指している私たちの企業理念を反映したものではありません」と謝罪した。

 ファミリー向けのファストフード店を謳うアービーズが、子供連れの顧客に対して厳しい言葉を突きつけたことについては問題視されているものの、世間では、張り紙をするに至った店舗の店長や従業員たちに同情する声も多い。

 KARE11が公式フェイスブックアカウントに行なった同ニュースに関する投稿には、「外食先で行儀の悪い子供がいると気分が害される。しつけができていない子供はレストランに連れていくべきではない」、「きちんと子供をしつけられない親がいるから、こんな張り紙をする必要が出てくる」、「言い方はキツかったかもしれないけど、正論」といった意見が寄せられている。(フロントロウ編集部)

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